新進アーティスト来日
2023-07-27 11:00:03

オーストラリアの先住民文化を受け継ぐ新進アーティスト、初の日本公演

オーストラリアの先住民文化を継承するダンスアーティスト、ナヨカ・ブンダ・ヒースの来日



2023年8月から9月にかけて、日本にてオーストラリアの新進気鋭のダンスアーティスト、ナヨカ・ブンダ・ヒースが初めて訪れることが決まりました。この来日は、セゾン・アーティスト・イン・レジデンスが主催する、日本とオーストラリアの先住民文化の交流事業の一環として行われます。ナヨカは、オーストラリア・メルボルンを拠点にコンテンポラリーダンスで活動しており、彼女の作品を通じて先住民の歴史や文化を広める役割を担っています。

日本での活動内容


ナヨカは、アイヌの伝統歌を歌うアーティスト、マユンキキと共に東京と北海道を巡りながら、日本の先住民族文化に関する対話を深めることを目的としています。特に、ナヨカは自身の振付作品を通じてオーストラリアの先住民が直面してきた抑圧の歴史を浮き彫りにし、現代の問題として問い直す創作活動を行っています。

東京では、森下スタジオにて、彼女がどのようにダンスによって先住民文化を表現し、発信しているのかを理解するためのアーティスト・トークとワークショップが開催されます。このイベントは、先住民文化に関心のある方々にとって、貴重な学びの場となることでしょう。

振付作品の背景


ナヨカ・ブンダ・ヒースは、Wakka Wakka、Nguigi(クイーンズランド)およびBirrpai(ニュー・サウス・ウェールズ)にルーツを持ち、アボリジナル・センター・オブ・ザ・パフォーミング・アーツでダンスのディプロマを取得しています。その後、ビクトリア芸術大学で学び、オーストラリアを代表するダンスカンパニー、バンガラ・ダンス・シアターにて研修生を経て、現在は先住民のダンスカンパニー、チャンキー・ムーブのコーディネーターとしても活動しています。

彼女の作品『Blood Quantum(血の含有率)』は、オーストラリア政府によるアボリジニの若者の強制移住という過去の痛ましい歴史を語るレクチャー・パフォーマンスで、3世代にわたる「盗まれた世代」のトラウマを描くものとして広く注目されています。

続いて発表した作品『Birrpai』(2021年)でも、先祖の歴史を取り上げ、メルボルンのグリーンルーム・アワードにおいて受賞歴もあるなど、彼女の作品は非常に評価されています。

イベントスケジュール


今回の来日中に、ナヨカのアーティスト・トークは8月17日に予定されており、彼女の代表作や創作過程について詳しく聞くことができる貴重な機会です。また、8月28日には若いダンサー向けのコンテンポラリーダンスのワークショップも開催され、ダンスの基礎的な技術を身につけられるチャンスが提供されます。

こうした交流を通じて、日本の観客と先住民文化への理解を深めることが期待されています。

終わりに


ナヨカ・ブンダ・ヒースの来日は、先住民文化の交流促進に向けた大きなステップといえるでしょう。彼女の舞台を観ることで、私たちの文化的視野を広げ、共感を得ることができる機会を楽しみましょう。

会社情報

会社名
公益財団法人セゾン文化財団
住所
東京都中央区京橋3-12-7京橋山本ビル4階
電話番号
03-3535-5566

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