若手クリエータを育成する「First Tapeout」が経産省の支援を受ける
若手クリエータを育成する「First Tapeout」
一般社団法人OpenSUSIの事業「First Tapeout」が、令和7年度の経済産業省の補助事業「AKATSUKIプロジェクト」に採択されたことが発表されました。これは、若手人材を発掘・育成することを目的とした重要な取り組みです。
「First Tapeout」は、九州地区を拠点に活動し、学生や若手技術者を対象にしたクリエータ育成プログラムを展開します。具体的には、設計からチップの動作評価までを一貫して経験できる内容となっており、クリエータたちはNDAフリーなオープンソースの設計ツールを利用し、商用EDAのライセンスに煩わされることなくアイデアを具体化できます。
AKATSUKIプロジェクトと「First Tapeout」の概要
AKATSUKIプロジェクトは、政府が推進する「スタートアップ育成5か年計画」の一環として位置づけられています。このプロジェクトにおいて、地域のアイデアや技術を育成するために、地域で活動するプロジェクトマネージャー(PM)のサポートを受けながら若手クリエータが成果をあげることを目的としています。
「First Tapeout」では、以下の3つの柱を中心に人材を育成していきます。
1. フルスタック技術の理解: システム設計から半導体物理(Layout)設計まで、包括的に理解できる能力。
2. 構想者への成長: 作業者としての枠を超え、自ら構想を描く能力を持つ人材。
3. ビジネス視点の涵養: ソフトウェアとハードウェアの分岐だけでなく、ビジネス戦略を視野に入れた設計ができる人材。
実施体制と支援体制
OpenSUSIは本事業の事務局として統括PMを務め、実施にあたってはNSW株式会社、株式会社日立産業制御ソリューションズ、株式会社プリバテックの現役エンジニアがPMとして派遣されて、クリエータたちを直接指導します。また、産業技術総合研究所(産総研)の九州センターが地域内の調整支援にあたるため、効果的に運営が行われます。
さらに、ChipFoundry社との契約により、クリエータたちは低コストで品質の高いチップ設計が可能となり、オープンソースのPDKを利用することで日本市場において実践的な経験を積むことができます。特に、SkyWater Technology社のプロセスを用いることで、迅速かつ効率的にチップ製造が行えるという利点があります。
募集および今後の展望
現在、OpenSUSIは2026年5月8日から5月31日まで、九州地区を拠点に全国からクリエータを募集中です。この取り組みを通じて、半導体設計に興味を持つ若手人材のノウハウを高めるとともに、将来的には我が国の半導体製造のリーダーとなる人材の育成を目指しています。
OpenSUSIは今後も、「First Tapeout」を通じた若手人材のニーズを探り、次年度以降のプログラムの拡大を図っていく予定です。新たな取り組みとして、全国の教育機関や研究機関との連携も計画されています。日本の半導体業界を支える人材を育成するこのプログラムに期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
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株式会社AIST Solutions
- 住所
- 東京都港区西新橋1-1-1日比谷フォートタワー 6F
- 電話番号
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