3.9兆円の推し活市場とその多様性
調査概要
株式会社A3が行った「推し活とお金のリアル実態調査」では、全国の15歳から69歳の男女23,445人を対象に、推し活の実態と経済規模を明らかにしました。推し活とは、アニメ・ゲーム・キャラクター、スポーツ選手やインフルエンサーなどを支援し、関連商品やサービスにお金を使う行動を指します。
この調査の結果、「推しがいる」と回答したのは全体の34.8%にあたる約2,828万人。驚くべきことに、その中の約7割が推しにお金を使っているとのこと。この結果から、推し活市場の潜在能力が分かります。
推し活市場の全体像
推し活市場全体の推定規模は約3.9兆円。その中で商品の購入やイベント参加など、実際のサービスに対する支出を含む「IPリアル経済圏」は約2.9兆円を占めます。この経済圏には、キャラクター商品や舞台など、さまざまな形のサービスが含まれています。
世代別の消費特性
推し活は世代や性別によっても顕著に違いがありました。特にZ世代の女性が市場の主役となっており、52%が推しにお金を使っていると回答。さらに、彼女たちの月額消費は約20,000円に達しています。対照的に、30代・40代男性が圧倒的な消費力を示し、30代では全世代トップの消費額を記録しました。
40代女性は最も低い平均消費が見られますが、それでも賢く推し活をするスタイルが顕著です。こちらの世代は家計とのバランスを重視しつつ、自身の趣味にお金を使う傾向があります。
シニア層も推し活に参加
意外にも、推し活は60代にも広がりを見せています。特に男性で約9%、女性で15%が推し活を意識しており、これは高齢のファンも市場を支えつつある証拠です。彼らは長い間応援を続ける成熟したファンが多く、推し活が有意義な趣味として根付いている様子が伺えます。
経済活動としての推し活
調査結果を通じて、「推し活」が日本経済において重要な役割を果たす経済活動であることが浮かび上がります。この約3.9兆円の市場規模は、単なるトレンドではなく、今後の成長産業として期待されるものです。
物価が上昇している中でも、異なる世代がそれぞれのスタイルで積極的に市場に参加していることは、推し活の持つポテンシャルを示しています。
株式会社A3の今後の方針
私たち、株式会社A3はこの結果を基に、より多様な世代のファンとのコミュニケーションを深め、ファンと企業が共に成長できる健全で豊かな推し活文化の創造に貢献していく所存です。今後もこの推し活市場の動向に注目し続けていきたいと思います。