医療現場とインテリアデザインの融合
医療とインテリアデザインが交わる新たな取り組みが注目されています。株式会社デザインクラブは、2025年10月11日から12日に大阪で開催される「第32回日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会 in なにわ」に参加し、重要な活動報告を行います。この取り組みの一環として「ICA(インテリアケアプラン アテンダント)」という新たなプログラムがスタートしました。
ICAとは?
ICAは、医療の現場にインテリアデザインの知識を取り入れることを目的としています。特に、退院後に自宅療養を行う患者のために、住環境を整えることが重要とされています。しかし、多くの人々はインテリアや建築についての専門知識を持っておらず、自宅療養のための住環境を最適化することが求められます。
入院前と退院後の身体的な変化に応じて、適切な家具配置や工夫が必要となります。また、特にリハビリテーションの視点からは、モチベーションを維持できるインテリアデザインのプランニングが求められています。このような背景からICAは生まれました。
医療と介護の現場での必要性
ICAは、医療・介護従事者がインテリアデザインの基本的な知識を習得することで、どのように患者やその家族に対して住環境の改善を支援できるかを考えています。これにより、あらゆる患者や介護者が直面する住環境の課題を解決し、生活の質(QOL)の向上を目指します。
医療や介護に関わる人たちが、居住空間における心地よさについての理解を深め、患者との対話を通じてその実現を図ることで、新たなケアの形が生まれるのです。
専門学校との連携
ICAは昨年度、大阪医療福祉専門学校の選択科目にて導入され、多くの学生がこの新しい視点を学ぶ機会を得ました。これにより、2年後には、新しい感覚を持った作業療法士が誕生することを期待されています。今後はさらに多くの医療・介護従事者を対象にした学びの場を拡大し、この取り組みを広げていく計画です。
まとめ
医療現場にインテリアデザインの要素を取り入れることで、患者のQOL向上に貢献しようとするICAの活動は、今後の医療や介護における重要なテーマとなるでしょう。笑顔あふれるシーンをデザインするために、私たち一人一人がこの新たな視点を受け入れていくことが求められています。今後もデザインクラブの取り組みに注目していきたいと思います。
お問い合わせ
ICA講座に関する詳細は、株式会社デザインクラブのピープルヘルスケア事業部、澤までお問い合せください。