青梅市、新たな魅力創出のための4者協定を締結

青梅市、新しい観光目的地創出の試み

東京都の西部に位置する青梅市は、豊かな自然環境と歴史的な魅力を兼ね備えた地域として知られています。特に、多摩川の上流に広がるこの市は、山岳信仰の対象である武蔵御岳山や、整備された遊歩道が特徴の御岳渓谷など、観光名所が沢山あります。そのため、登山やリバーアクティビティなどのアウトドア体験が豊富で、毎年行われる青梅マラソンには約15,000人が参加する大イベントです。このような地域的特性を生かし、青梅市は観光セクターでのさらなる発展を狙っています。

協定締結の背景

青梅市はこの度、沿線まるごと株式会社、さとゆめ、株式会社HISと共に「新・目的地創出事業―Destination Create Project―」に関する包括的な接続協定を結びました。この協定が目指すのは、地域資源を活用し、地域の魅力を国内外に発信することで、新しい観光地としての青梅市を確立することです。

HISは、これまでの旅行業での経験を活かし、インバウンドによる観光客の誘致を強化する計画です。また、さとゆめと共に地域の事業者と連携し、青梅市の観光資源の認知度を高めていくとしています。これにより、青梅市はより活気のある地域に成長していくことが期待されています。

協定の具体的な目的

この協定の締結に基づく具体的な連携事項は多岐にわたります。具体的には、地域振興やインバウンド向けの観光産業計画の策定、観光施設への誘客促進、SDGs（持続可能な開発目標）の推進などが行われる予定です。これらの取り組みを通じて、地域の持続可能な発展を目指し、観光振興のさらなる強化を図ります。

青梅市の市長、大勢待利明氏は、「この協定を通じて、地域資源を活用した観光需要の強化を図りたい」と語っています。また、さとゆめの代表取締役CEOである嶋田俊平氏も、青梅市における新しいツーリズムの創出を目指す姿勢を示しました。

地域資源としての青梅市

青梅市は、美しい自然環境と文化的な資源が豊富です。例えば、四季折々の景観が楽しめる御岳渓谷や、苔むした岩と清流が織り成す神秘的な光景が広がる御岳山ロックガーデンなど、観光客にとって魅力的なスポットが多数存在します。また、古くから続く地酒の製造文化も、地域の大切な資産の一つです。

2025年には、「沿線まるごとホテル」の中核施設「Satologue」がグランドオープンする予定です。これにより、青梅市の地域資源をより多くの人々に体験してもらい、地域経済の活性化につなげようとしています。さとゆめと東日本旅客鉄道が協力したこのプロジェクトは、地域住民と観光客が共に暮らせる新たな観光スタイルとして注目されています。