ニチイ学館が新プロジェクト「MY CARE ACTION」を始動！介護理解を深める新たな試み

ニチイ学館と新プロジェクト「MY CARE ACTION」

株式会社ニチイ学館は、新プロジェクト「MY CARE ACTION」を始動しました。このプロジェクトの目的は、介護に関する理解を深め、さまざまな世代が直面する「ケアラー」の課題解決を支援することです。ニチイ学館は医療、介護、保育サービスを提供しており、他社とも協力しながら社会全体のケアの理解を育む取り組みを進めています。

ケアラー問題の現状

超高齢社会の進行に伴い、介護はもはや一部の人だけに関わる問題ではありません。誰もが「ケアをする側」「される側」として人生のどこかで向き合わざるを得ない時代が到来しています。例えば、厚生労働省の調査によると、中学2年生の約17人に1人が「ヤングケアラー」に該当し、家族の介護に影響を受けているケースが増えています。さらに、働き盛りの世代においても親の介護や子育てと仕事を両立する「Wケアラー」など、さまざまな立場の人々が難しさを抱えています。

最近改正された育児・介護休業法によって、介護離職防止のための雇用環境整備がも求められており、社会全体でケアラーを支える仕組みづくりが急がれています。このような状況を受け、ニチイ学館は“ケア”の重要性を理解するためのプロジェクトを実施することに決定しました。

「MY CARE ACTION」のミッション

「MY CARE ACTION」は、就労支援・職場研修・教育支援の3つの柱で構成されています。このプロジェクトを通じて、ケアに対する社会的理解を深め、すべての人々がケアに向き合うことができる環境を築くことが目指されています。

具体的には、若者のヤングケアラー支援に向けた就労支援プロジェクト「いばしょに就こうPROJECT」や、職場でのケアへの理解を促進する「職場のケア研修」を実施します。また、次世代を担う子どもたちへの教育プログラムも用意し、「ケアを自分ごととして捉える力」を育む探究授業を展開していく考えです。

この取り組みは、民間企業や教育機関とも連携し、世代を超えてケアへの理解を広げることを目指します。

具体的な取り組み

1. ヤングケアラー支援「いばしょに就こうPROJECT」

このプロジェクトでは、家庭での介護によって進学や就職に悪影響を及ぼす可能性のある若者を支援します。具体的には、柔軟な勤務体制を整備し、資格取得支援や「ふたりで無料体験」制度を導入します。

2. 職場のケア研修

この研修プログラムでは、参加者がヤングケアラーやワーキングケアラーの実体験を通じて、当事者の視点を理解し、実務的な配慮を行うための内容が提供されます。

3. 探究型プログラム「ケア探究学習」

広告会社と連携し、学校現場で実施される授業を開発しました。この授業を通じて、子どもたちがケアの重要性について自分なりに考えるきっかけを提供します。秋頃にはいくつかの学校で実施予定です。

今後の展開

ニチイ学館は、「MY CARE ACTION」を通じて、介護と生活の両立支援に関する取り組みを広げていく予定です。これによって、誰もが「私にもできるケアがある」と感じられる社会を築くための道筋を示したいと考えています。

私たちは、ケアが身近な存在になるよう、日常のさまざまなシーンでのアクションを広げていくことを目指してまいります。今後の成り行きに注目しましょう。