トヨタ・モビリティ基金がフィリピンで医療アクセス改善に向けた新たな試みを開始
一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、フィリピンでの医療アクセス向上を目的とした新しい取り組み「Healthcare Mobility for All(HEAL)」プログラムを始動しました。このプログラムは、トヨタ・モーター・フィリピン財団(TMPF)とフィリピン総合病院(PGH)とのパートナーシップのもと、2025年7月から2026年12月までの期間で実施されます。
フィリピンは医療サービスが不十分な地域が多く、住民が病院にアクセスするためには長時間の移動が必要です。また、病院での待ち時間が長いことも大きな問題です。特に早朝や深夜の勤務にあたる医療従事者の通勤も課題となっており、これらへの対策が急務とされています。
HEALプログラムの具体的な取り組み
このプログラムでは、以下の二つの主な施策が展開されます。
1. モバイルクリニック
フィリピン総合病院へのアクセスが難しい地域の住民に対し、移動診療車を利用して基本的な診断サービスを提供することを計画しています。この移動車両は、PGHの予約システムとも連携し、より効果的な医療서비스を可能にします。これにより、医療を受けるための負担を軽減し、必要な人々が適時に医療を受けられるようサポートします。
2. 通勤用シャトルサービス
次に、PGHで勤務する医療従事者、特に通勤手段が限られているシフト勤務のスタッフを対象とした通勤用シャトルサービスを導入します。このサービスは、安全性、信頼性、効率性を確保し、医療従事者がスムーズに職場へ移動できるよう支援します。
プログラムの理念
TMFは「すべての人に移動の自由を」という理念を掲げ、モビリティの可能性を探求しています。同基金は地域社会の持続可能な発展に貢献することを目指しており、地域のパートナーと連携して医療アクセスの改善にも取り組んでいます。HEALプログラムは、特にフィリピンのような開発途上国において、地域住民が安心して暮らせる環境を整えるための重要な一歩となるでしょう。
また、トヨタ自動車は創業以来、お客様やビジネスパートナー、地域社会など、全てのステークホルダーを大切にしながら、より良い社会の実現を目指しています。2014年にはTMFを設立し、モビリティを通じた豊かな社会作りに向けた様々な国際的なプロジェクトに取り組んできました。
HEALプログラムを通じて、トヨタはフィリピンの医療アクセスを改善し、地域社会とともに成長することを目指しています。今後の展開から目が離せません。