2025年に日本で開催される大阪・関西万博に際し、特に注目されるのが国連パビリオンでの特別展「つなぐ、つながる」です。この展示は、8月25日から31日まで行われ、SDGsをテーマに、次世代へ戦争の記憶をつなぐ取り組みが紹介されます。
今回の特別展では、第2次世界大戦の終結から80年を迎え、戦争体験者の高齢化が進む中で、戦争の痕跡を風化させず、未来を見つめる多くの若者たちの活動がクローズアップされています。
展覧会に寄せられた証言や映像は、TBSとその系列のJNN28局が中心となって集めたもので、特に選りすぐりのものが展示される予定です。これにより、戦争の記憶を貴重な形で次世代に引き継ぐ努力がなされています。
さらに、展示には国連の地雷対策サービス部(UNMAS)で活躍する日本人職員の証言も含まれ、紛争からの復旧や人道支援の重要性についてのメッセージが強調されます。これらは、平和構築に向けた具体的な取り組みを示すものです。
特に目を引くのは、RCC中国放送が進めている「被爆80年プロジェクト」とのコラボレーションです。ここでは、原爆投下直後の様子をカラー化した貴重な映像が公開され、参加者が歴史的な瞬間を新たな視点で体験できるチャンスを提供します。
展示内では、平和教育を目的としたTBSのワークショップに参加した小学生たちの作品も紹介されます。彼らが描いた絵画は、戦争によって感じた恐怖や不安を表現しており、心を打つものとなっています。
また、東京大学大学院の教授である渡邉英徳氏が手がけたデジタルアーカイブも展示の一部として触れることができます。このデジタルアーカイブは、広島・長崎の原爆に関する記録を集約し、戦争体験者の証言や被害の実態を可視化しています。これによって、参加者は過去の出来事をより深く理解することができます。
特別展に関連したイベントも開催されます。8月29日には「ACTION for Peace ~今から、私たちにできること~」という特別イベントが行われ、VR技術を通して紛争の実態を体感し、その後のディスカッションを通じて、参加者が具体的なアクションのアイデアを考える場となります。このイベントには南スーダンに勤務する国連PKOミッションの平原弘子民政部長が登壇し、経験を基にした平和についての話が期待されています。
また、8月31日にはRCC中国放送主催の「未来へつなぐ ヒロシマの記憶~万博から世界へ」が開催されます。このイベントでは、広島で被爆した田中稔子さんが登壇し、直後の貴重な映像をもとに話を展開します。色彩を付けられた映像は、場の臨場感を再現しており、参加者に深いメッセージを伝えることでしょう。
国連広報センターは、この特別展を通じて、私たちが過去の過ちを繰り返さず、より良い未来への一歩を考える契機になることを願っています。ぜひお友達やご家族と共に訪れてみてはいかがでしょうか。問い合せは国連広報センターまでお問い合わせください。
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