デジタルIPスタジオQREATIONが資金調達を実施
デジタルIPスタジオの株式会社QREATION(キュリエーション)が、このたびシリーズAラウンドにて約10億円の資金調達を実施しました。リード投資家にはジャフコグループ株式会社が名を連ね、第三者割当増資を通じて今回の調達が実現しました。この資金調達は、QREATIONにとって初のエクイティファイナンスであり、今後のグローバル市場を見越したIP(知的財産)開発や事業拡大を加速する重要な一歩となります。
QREATIONとは
QREATIONは、最先端の縦型ショートドラマやコント、バラエティなどを手掛けるデジタルIPスタジオで、SNSを中心に多くのヒットコンテンツを生み出しています。その代表作には、総再生数が18億回を超えるショートコントシリーズ『本日も絶体絶命。』や、多彩な俳優陣が出演するショートドラマ『いつだって究極の選択』、Z世代に人気の縦型ショートバラエティ『ちょこっとぱーちー』、恋愛ショートドラマ『ときめき図鑑』などがあります。これらのコンテンツは、TikTok、YouTube、Instagramといったプラットフォームで年間数十億回の再生を記録し、国内のデジタルIPブランドとして成長を続けています。
資金調達の背景と今後の計画
今回の資金調達は、「クリエイターの才能を結集し、新しいメディア産業をつくる」というQREATIONのビジョンを実現するために実施されました。特に、グローバル市場を視野に入れたデジタルIPの拡大が目的であり、2025年の10月からは新たに「デジタルIP事業部」を設立。これにより、縦型ショートコンテンツだけでなく、YouTubeをはじめとする横型の中長尺コンテンツに関する開発にも力を入れる方針を示しています。
QREATIONは、企業や芸能事務所との連携を通じて、国際的なIP開発を推進し、日本が誇るドラマやコント、バラエティといったデジタルIPを世界中に発信する計画を進めています。
新しいメディア産業の構築
今後、QREATIONは不況に向けて新しいメディア産業を確立するために、いくつかの重要な領域に注力します。特に「企業と共創する新しい広告モデルの確立」がその一つです。若者を中心に、従来の広告手法が生活者に届かなくなっている現状を鑑み、「見られる」ではなく「見たい」と思える品質の高いコンテンツ作りに取り組むことが重要です。このような「ブランデッドエンターテインメント」をQREATIONでは企業と共同で醸成し、新たなビジネス形態を模索します。
加えて、Z世代のクリエイターコミュニティを拡充し、彼らの才能や情熱を結集します。コンテンツ創出とリアルイベントの開催を通じて、新しい試みに挑戦していく予定です。
代表者のメッセージ
代表取締役社長の米永圭佑は「エンターテインメントは人々の心を動かし、社会を前進させる力があります。そのためには、クリエイターの挑戦を支える環境が必要です。今回の資金調達はその理念をさらに加速させる第一歩です」と語ります。今後は、グローバルIP開発に資金を投入し、視聴者が楽しめるコンテンツを生み出していきます。
取締役の橋本和明も「QREATIONでは、国内のトップクリエイターとSNSクリエイターがタッグを組んでおり、今後、世界を舞台にしたデジタルIPを創出する基盤が整いました。新たなエンタメを生み出すための挑戦を続けます」と期待を寄せています。
会社概要
QREATIONは2022年に設立された企業で、東京都渋谷区を拠点にしており、IPやコンテンツの企画・プロデュース、ブランドマーケティング支援などを手掛けています。今後も多様な人材を迎えて新しい挑戦を続けるため、採用活動も積極的に進めているそうです。
日本のエンタメ業界において、QREATIONの動向は目が離せません。更なる成長が期待される中で、その挑戦から生まれる革新的なコンテンツに大いに注目が集まります。