中小企業の経営調査
2025-01-15 11:29:19

2024年度下期、中小企業の経営環境調査から見えた課題と展望

2024年度下期、中小企業の経営環境調査から見えた課題と展望



株式会社フリーウェイジャパンが実施した「2024年度下期経営状況に関するアンケート」は、中小企業および零細企業の経営実態を浮き彫りにしました。本調査は中小企業の従業員や代表取締役、個人事業主339人を対象に、2024年12月10日から12月16日の期間で行われました。

1. 景気に対する認識


調査結果によると、「景気が悪くなっている」と感じる回答者は49.0%に達し、前年の調査から約11ポイント増加しています。具体的には、「悪くなっている」が29.5%、「やや悪くなっている」が19.5%と、問題意識が高まる結果となりました。

理由として挙げられた要因


悪化を感じる理由で最も多かったのは「受注量や販売量の動き」が54.8%で、続いて「取引先の様子」や「受注・販売価格の動き」も重要な要因となっています。このことは、企業の営業活動に直結した現状を反映しています。

2. 2025年度上期の営業利益見通し


2025年度上期の営業利益について、回答者の約28%が「赤字」と見込んでいます。同時に、53.4%が今期の営業利益が「変化なし」と回答しており、今後の改善が期待される一方で、先行き不透明感も漂っています。

事業展開の方向性


事業展開の方向性については、「現状を維持する」という選択が74.3%と過半数を超えています。これは、多くの企業が安定を求める姿勢を示しています。

3. 事業戦略の見直し


2024年度下期、企業が事業戦略やビジネスモデルの見直しを実施したのは25.4%にとどまり、前年と比べて6.4ポイントの減少を記録しました。ここでの施策としては、新商品・サービスの開発や既存商品のアップデートが上位に挙げられています。

対策の予定とその理由


一方で、2025年度に向けた対策としては、既存商品・サービスの見直しが39.2%とトップを占め、新しいサービスの開発も28.9%と続いています。これは、柔軟な対応が求められる中、競争力の維持に向けた施策であることを示しています。

4. 賃金改定の動向


来年度の賃金に関する質問では、引き上げを予定している企業が29.2%にとどまりました。その理由としては、従業員の定着率向上や物価高騰への配慮が大きな要因となっています。これに対し、価格転嫁できているとの回答は25.4%であり、高コスト環境下での経営負担が伺えます。

5. 経済支援の要望


調査の最後に、今後の政府への要望について聞いたところ、「物価高対策」が51.6%で最も多く、次いで中小企業向け支援策の拡充が51.0%となっています。このことは、企業が直面する厳しい経営環境への対策が求められていることを明確に示しています。

結論


この調査結果から、中小企業が今後直面する厳しい環境が浮き彫りとなりました。景気の先行きに対する不安や、賃金の引き上げに伴うコスト負担の問題は、経営者の重要な課題であり、どのように解決していくかが今後の注目点となるでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社フリーウェイジャパン
住所
東京都中央区日本橋富沢町12-8Biz-ark日本橋6F
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