女子中高生の理系進路選択支援プログラムが進化中
日本の未来を担う女性の科学技術人材育成を目的とした「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」が、令和7年度の採択機関を決定しました。科学技術・イノベーション政策の中核を担うJST(国立研究開発法人科学技術振興機構)が主導となり、このプログラムは女子中高生に理工系の魅力を伝え、進路選択を支援するためのものです。
プログラムの背景
第6期科学技術・イノベーション基本計画では、研究のダイバーシティーを確保し、女性研究者のキャリアパスを提示することが強調されています。また、第5次男女共同参画基本計画は、女子中高生を対象とした科学技術系進路への理解を深めることを目指しています。このような背景から、女子中高生が理工系分野への興味を持ち、進学を志す機会を増やすことが重要視されています。
令和7年度の採択機関
本年度のプログラムには、室蘭工業大学、群馬工業高等専門学校、お茶の水女子大学、広島大学の4つの機関が採択決定となりました。各機関は、それぞれの特色を生かしたプログラムを通じて、女子中高生の理工系選択をサポートします。
室蘭工業大学の取り組み
室蘭工業大学では、「北海道のものづくり地域から楽しく広げる理工系選択」をテーマに、地域の特性を生かした取り組みを行います。ロボットサッカーコンテストやサイエンススクールを通じて、女子中高生の理工系分野への興味を高める支援を目指します。
群馬工業高等専門学校のプロジェクト
「G-STEM~ぐんま女子中高生理系進路選択への追い風プロジェクト~」では、体験型企画や企業見学会を通して、女子中高生に理系科目の楽しさを実感させ、理系進路選択につながる学びを提供します。
お茶の水女子大学のイニシアティブ
「理工系フロントランナー育成加速イニシアティブ」では、理工系への進学を意識していない女子中学生を対象に、理工系女性シーズを発掘し、進路選択へのモチベーションを育てます。視野を広げるための企業との連携も行います。
広島大学のプログラム
広島大学は「理系を目指す女子と次世代ファシリテータ育成のための広島大学フェニックスものづくりプログラム」を通じて、女子中高生に理系分野の魅力を伝え、メンターシップを提供します。
未来を見据える取り組み
JSTは科学技術を用いて、気候変動やエネルギー問題など現代の課題に挑んでいます。このプログラムにより、次世代の科学技術人材が育成されることを期待し、女子中高生が自分の進路選択を自信を持って行える社会の実現を目指します。
発表された詳細や各機関の取り組みについては、JSTの公式ウェブサイトでご確認いただけます。
JST公式ウェブサイト
女子中高生の理系進路選択支援プログラムは、未来を担う女性に対する支援を強化し、科学技術の世界で活躍する若い女性たちを次々に輩出していくことでしょう。