株式会社ソディックによる新たな革新
最近、株式会社ソディックが新型の電極・ワーク交換装置「SZ25」を発表しました。この装置は、最大可搬質量18kgを誇るコンパクトな筐体を持ち、今後の製造業における革命的な機器として注目されています。
自動搬送装置「SZ25」の特徴
「SZ25」は、内蔵の多関節ロボットを活用し、電極やワークの自動交換を行うことができます。このシステムは、ソディックが過去に開発した「SR12」の性能を大きく受け継ぎながら、新たな技術進化を遂げています。特筆すべき点は、可搬質量の増大と設置レイアウトの改善であり、さまざまな加工環境に対応できる柔軟さを持ち合わせています。特に昨今の製造業における人手不足の解消に貢献するため、多様な現場への導入が期待されています。
展示会でのデモンストレーション
「SZ25」は、2025年10月22日から25日まで名古屋のポートメッセで開催される「メカトロテックジャパン2025(MECT2025)」に展示される予定です。来場者は、実際の動作を間近で見て、その優れた性能を実感できる機会となるでしょう。
製造業が抱える課題への対応
現在、製造業では人手不足や感染症の影響、加えて世界的なサプライチェーンの分断やエネルギーコストの高騰といった複雑な課題に直面しています。このような状況下で、顧客が工作機械に求めるニーズは多岐に渡り、ただ単に加工性能を追求するだけでなく、操作の簡便さ、自動化の対応、リアルタイムの稼働状況の可視化、他システムとの接続の容易さ、省エネルギー性能の向上などが求められています。
「SZ25」はこれらのニーズに応えるために、自動化や効率化、そして省エネを実現している自動搬送装置のエントリーモデルとして開発されました。
SZ25の性能と仕様
「SZ25」の開発ポイントは以下の通りです:
1.
自動化・容易化:NCプログラムやNCスケジュール運転機能など、他社製のPCスケジューラにも対応しており、豊富な自動運転プログラムを選択できます。
2.
コネクティビティ:Ethernet技術を活用し、簡単に接続できるよう設計されています。
3.
省エネルギー:夜間に無人運転を行うことで、電力の需要をコントロールできます。
SZ25の主な技術的詳細
- - 外形寸法:幅1,240mm × 奥行2,160mm × 高さ2,230mm
- - 本体質量:1,200kg
- - ロボット形式:6軸垂直多関節ロボットの採用
- - ツーリング種類:EROWA / System-3Rに対応
- - 接続方式:Ethernet
電極とワークの取り扱い
- - 電極:最大搬送質量15kg(ホルダー含む)、最大サイズ150mm × 150mm(高さ最大150mm)、最大個数48本(オプションで108本まで対応)
- - ワーク:最大搬送質量18kg(パレット含む)、最大サイズ150mm × 150mm(高さ最大100mm)、最大個数5個
オプション機能
この装置には「反転装置」というオプションがあり、これによって機械主軸の回転装置が不要になります。これにより、2台の機械を接続する際に、作業者が正対した状態で設置できるため、設計レイアウトが改善され、効率も向上します。
まとめ
株式会社ソディックの「SZ25」は、製造業はもちろんのこと、さまざまな業種での自動化への期待を裏付ける存在です。高精度な加工を可能にするだけでなく、省エネ機能や汎用性を持つこの装置が、未来の製造業を支える基盤となることは間違いありません。