帰省や旅行時の防犯対策に関する最近の調査
セコム株式会社が実施した「日本人の不安に関する意識調査」によると、帰省や旅行時に自宅の防犯対策を講じていない人が約50%に達することが分かりました。この調査は2024年6月21日から6月24日にかけて、全国の20歳から69歳の男女500人を対象に行われました。
調査結果によると、治安の悪化を不安視する声は76.8%に上り、これは過去3年間で増加し続けています。特に、長期の旅行や帰省を考えている人の中で、防犯対策を何も取らないと答えたのは46.6%でした。このような状況では、長期不在にする際の防犯意識が求められます。
自宅の防犯対策は不十分
調査対象の中で、日々の防犯対策を行っていないと回答したのは65%にのぼります。防犯策をしている人たちの中で最も多かったのは、車にドライブレコーダーを搭載していること(46.9%)でした。次いで、PCやスマートフォンに不正アクセス対策を施すこと(44.0%)、玄関や窓に補助錠を取り付けることが(42.3%)挙げられています。
最近の不安な事件・事故
不安を感じた事件や事故について尋ねたところ、最も多かったのはフィッシング詐欺であり、これが2年連続で1位となりました。また、住宅侵入や特殊詐欺など金銭に関わる犯罪も多く、生活者にとって深刻な脅威となっています。これらの状況が多くの人々に不安感を与え続けているのです。
セコム研究員からの提言
セコムIS研究所の研究員である濱田宏彰氏は、治安への不安が高まる中、日常的な防犯対策や長期にわたる不在時の対策が不可欠であると述べています。特に、「ドアや窓の施錠は最も基本的かつ重要な防犯手段」とし、侵入者が犯行を諦めるためには、施錠が有効であることに言及しました。また、支援を得られる隣近所や親族への連絡も忘れずに行うべきだとアドバイスしています。
防犯対策「走るカレー」のすすめ
セコムでは、帰省や旅行を計画している方々のために「走るカレー」と呼ばれる防犯対策を提案しています。この対策では、郵便物や新聞が溜まらないように配達停止の手続きを行い、室内の照明や門扉の常夜灯を活用して在宅を装うことが効果的とされています。固定電話の留守番電話メッセージも工夫が必要で、帰宅中を装う内容にすると良いでしょう。また、盗難防止の観点から、SNSの使用でも注意が必要であり、旅行先からのリアルタイム投稿は避けるべきです。
このように、帰省や旅行時の防犯対策に関する意識を高めることは、各自の安全を守るために重要です。この夏、安心して旅行を楽しむためにも、自宅が無人になる際の防犯対策を見直し、実行することが求められています。