複数拠点生活を希望する人たちの実態
近年、複数の生活拠点を持つ「二地域居住」のスタイルが注目を集めています。本記事では、マイボイスコムによる最新の調査結果をもとに、複数拠点生活の実施状況や人々の意向について詳しく探ります。
1. 複数拠点生活の実施状況
2024年の調査では、9.4%の人々が実際に二か所以上の生活拠点を持っていると報告されています。生活の動機としては、親や祖父母の介護や見守り、空き家管理が主な理由とされており、それぞれ2.1%と1.7%の人が挙げています。また、単身赴任や転勤、気分転換を求める声も1%強存在しました。
このように複数拠点に通う頻度に応じて、生活スタイルが異なることも興味深い点です。特に週に数回別拠点に通う層は、介護を必要とする場合が多く見られる一方で、年に数回の訪問者では空き家管理が主な関心事となっています。
2. 生活拠点への移動時間
複数拠点生活を送る人々に、主な住まいから別の拠点までの移動時間を訊ねたところ、30分から1時間が最も多い結果となりました。しかし、北海道在住者は5時間以上かけるケースが多く、地域による移動時間の違いも浮き彫りになりました。
3. 複数拠点生活に対する興味
全体のおよそ2割強が複数拠点での生活に関心を持っているとのことです。この傾向は若い世代に特に顕著で、10代から20代にかけては3割強が興味を示しています。また、高所得世帯もこの傾向が強く、経済的な余裕が一つの要因と言えそうです。
4. 複数拠点生活への意向
実際に複数拠点生活を希望する層もおり、「したい」または「ややしたい」と回答したのは全体の2割強。ただし、したくない人の割合も約56%と、少しずつ増加していることも見逃せません。
5. 新たな生活スタイルへの興味
調査によると、新しい生活スタイルについて「都市部を拠点に地方で生活をする」や「平日と休日を使い分ける」など、具体的な希望が多く寄せられました。特にワーケーションの人気が高まりやすいのは若年層において顕著です。
回答者の声
調査の中では「別の場所にアパートがあれば便利」といったポジティブな意見や、「管理が大変」というネガティブな意見が多様に寄せられました。人々の複数拠点生活に対する考え方が分かれる現状が浮き彫りです。
これらの結果から、不動産市場やサービス業にも新たなビジネスチャンスが見えてくるかもしれません。今後の生活スタイルの変化に注目です。