「ありがとう」を生む！神奈川の新食品ロス削減プロジェクト

新たなプラットフォーム『サイクルストック』の始動

2025年8月26日、コケナワホールディングス株式会社と一般社団法人サイクルストックは、神奈川県と連携協定を結び、食品ロス削減と子ども支援を同時に実現する新たなプラットフォーム『サイクルストック』の稼働を発表しました。このプラットフォームは、災害時の物資支援を行ってきた「デジタル大使館」を進化させた形で、日常における社会課題へのアプローチとして注目を集めています。

『サイクルストック』の仕組みとは？

『サイクルストック』は、企業や団体から寄付される規格外品や余剰食品をオンライン上で登録し、子ども食堂や児童養護施設などの支援団体が必要な分だけを申し込むことができるシステムです。配送は倉庫から直接行われるため、現場で本当に必要とされているものだけが届けられます。利用者は送料の実費だけでこれらの食品を手に入れることができ、経済的にも無理のない仕組みです。

この取り組みにより、食品ロスという社会的な課題を緩和しつつ、支援が必要な子どもたちに確かなサポートを提供します。例えば、昨年の夏には、販売予定がなくなったアイスクリームが3,000ヶ所の子ども食堂に届けられ、笑顔で食べる子どもたちの姿が見られました。このように、ダメにされるべきものが「ありがとう」として受け取られる瞬間を生み出していきます。

神奈川県の新たな挑戦

このプロジェクトが進められる神奈川県は、今までに「ロスZEROかながわ大作戦」として、デジタル技術を活用した食品ロス削減に向けた取り組みを行ってきました。神奈川県知事の黒岩祐治氏は、「ロスZEROかながわ大作戦により、デジタル技術で食ロスが減り、笑顔が増える」と語っています。この取り組みには、「サイクルストック」のように、官民協働の新たなモデルが必要とされています。

新しい社会の形を創る

サイクルストックは、2022年に始まり、災害支援やウクライナ避難民支援を通じて、全国200以上の企業や団体と提携し、必要な物資を届けてきました。その成果はグッドデザイン賞2024やForbes JAPANのノミネートなど、数多くの評価を受けています。今後、2025年10月には大阪・関西万博で公式にこのプロジェクトを発表することも決まっています。

このプロジェクトは、持続可能な循環型社会を実現するための新しい取り組みとして、多くの企業や自治体に広がっていくことが期待されます。最終的には、全国だけでなく、国際社会にも貢献していくことを目標としています。これにより、支援が必要な子どもたちと食品ロス削減が同時に実現される社会が生まれるのです。