新潟国際情報大学がフェアトレード大学に認定
新潟国際情報大学が、一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム(以下、FTFJ)によって国内で6番目のフェアトレード大学に認定された。この認定は、同大学が設定した「新潟国際情報大学フェアトレード憲章」に基づき、学内でのフェアトレード商品の取り扱いや学生団体の活動を通じて、フェアトレードの理念を推進していることが評価された結果だ。
フェアトレード大学とは
フェアトレード大学は、大学がフェアトレードの理念に賛同し、積極的に推進する活動を行うことで認定される制度である。イギリスの基準を参考にした日本独自の基準に基づくもので、認定を受けることにより、フェアトレードに関する教育や取組が一層促進される。これまでにも、世界中の多くの大学がこの認定を受けており、特に欧米を中心に286校が認定を受けている。
日本では2014年にフェアトレード大学の認定制度が設けられ、初めての認定校は静岡文化芸術大学であった。その後、札幌学院大学、北星学園大学、青山学院大学、千葉商科大学などが続き、今回新潟国際情報大学が加わることとなる。
学内での取り組み
新潟国際情報大学では、学生団体「NUIS FT」がフェアトレードの理解促進に向けて様々なイベントや展示を行い、また講義において貿易ゲームを用いることで学生の関心を高めている。さらに、大学全体のフェアトレード商品の提供や販売も行われており、学生や教職員がフィールドワークを通じて商品の選定や流通を学んでいる。
学長の越智敏夫氏は、今回の認定が学生や教職員が地球規模の問題を考える機会になると強調し、消費行動の中からフェアトレードの理念を再考する重要性を述べた。特に、貿易の歴史的観点から現代の問題を批判的に捉える姿勢が必要であると訴えている。
今後の展望
FTFJの代表理事内山大志氏も、新潟国際情報大学のフェアトレード大学認定を祝福し、同大学の取り組みがさらなる充実を迎え、フェアトレードの価値がより広がることを願っている。7年間にわたる努力と活動がこうした結果に結びつくのは、大学のコミュニティ全体が共通の目標に向かって団結して取り組んできた証である。
この認定は、新潟国際情報大学だけでなく、全国の多くの大学にもフェアトレードの重要性を広める契機となることが期待されている。将来的には、さらなる大学の参加が促進されることで、フェアトレードがさらに浸透する社会の実現に寄与することが望まれる。
まとめ
新潟国際情報大学のフェアトレード大学認定は、単なる称号にとどまらず、大学が社会に対してどのような影響を与えるかを考え抜く重要な一歩である。このような取り組みが全国へ広がり、次世代の消費者がフェアトレードを支持する未来が育まれることが期待される。今後、新潟国際情報大学がどのようにフェアトレードの理念を発展させていくのか、大いに注目していきたい。