2023年末の大掃除実施率は52.6%、過去20年で減少傾向
株式会社ダスキンの『第20回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査』によると、2023年末の大掃除実施率は52.6%となり、20年前よりも10%の減少が見られています。調査は全国の20歳以上の男女4,160人を対象に行われ、インターネット上で実施されました。調査開始から20年目を迎え、年末の大掃除をどのように捉えているのか、さまざまな結果が明らかになりました。
調査結果のハイライト
1. 大掃除実施率の推移
2023年末の大掃除実施率は52.6%であり、前年の51.8%からわずかに増加したものの、2009年以降は徐々に減少している傾向が見受けられます。また、シニア世帯での実施率が低い一方、子育て世帯では比較的高い率を示しました。
2. 時間の使い方の変化
過去20年を振り返ると、大掃除にかける時間が減少したと答えた人は28.6%にも達しました。特に若年層や共働き家庭の間でその傾向が顕著です。これらの世帯では、日常的に掃除をこまめに行うことで、年末の大掃除は手軽に済ませたいという願望が強いようです。
3. 配偶者間の満足度
大掃除における夫婦の満足度についての調査結果も興味深いです。自分の取り組みへの配偶者からの満足度は約90%に達した一方、配偶者の取り組みに対する満足度には男女間でのギャップがありました。夫から妻への満足度は89.4%、一方で妻から夫への満足度は72.7%と、約16.7%の差が見られました。この実態から、夫婦間のコミュニケーションが大掃除の満足度に大きく影響することが伺えます。
4. 掃除の担当場所と性別
掃除の難易度や担当場所について、性別による明確な傾向が見られました。キッチンの掃除は最も高い実施率で66.8%に達しており、女性が主にこの場所を担当しています。また、男性は高所の作業を担うことが多く、特に窓や照明器具の掃除が多いことも確認されました。
5. 大掃除の実施日と時間
多くの家庭が大掃除を12月最終週に実施し、1日あたり2~3時間が一般的な掃除時間でした。特に50代以上の女性は、全体の10時間以上の掃除を行う傾向が強いことが特徴として挙げられています。
6. プロへの掃除依頼の実態
全体で9.4%の家庭がプロに掃除を依頼している結果も出ており、その中でも特にエアコンの掃除依頼が高いことが分かりました。プロに依頼することで得られる満足度の理由としては、「自分では掃除できない場所の掃除ができた」「自分で掃除するよりもきれいになった」という声が多く寄せられています。
結論
この調査結果から、年末の大掃除に対する皆さんの実態や意識が浮き彫りとなりました。特に子育て世帯での時短志向が顕著であり、掃除の方法や時間の使い方が時代と共に変わっていることを実感させられます。2024年の大掃除では、パートナーとの協力や満足度向上を意識した取り組みが、より良い家庭環境に繋がるのかもしれません。