三菱電機が新しいプレート熱交換器を開発
三菱電機株式会社は、ヒートポンプ式冷熱機器向けに新たに開発したプレート熱交換器で、業界最高水準となる伝熱性能を持つことを発表しました。この新技術により、従来の製品と比べ、なんと伝熱性能が3倍に向上しました。
高まる伝熱性能と環境配慮
新しいプレート熱交換器の大きな特徴は、その優れた伝熱性能です。従来の熱交換器では、効率的な冷媒の使用が難しかったのですが、今回の技術革新により、プレートの層数を減少させ、その結果、冷媒の使用量を従来の約3分の1に減らすことが可能となったのです。この削減は、環境への負荷を大幅に低減することを意味します。特に、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが進む中、冷媒の使用量削減は重要な課題となっています。
新技術の開発背景と解決策
近年では、次世代冷媒への切り替えが求められており、例えばR32などの低GWP(地球温暖化係数)の冷媒が注目されていますが、その多くは可燃性です。このため、万が一の漏洩に備えて安全性を確保する必要があります。これを実現するためには、冷媒の使用量を抑えることが鍵になります。
元々、プレート構造の熱交換器では、効率的に冷媒が流れず、伝熱性能が満たされていないという課題が存在していました。三菱電機は、この問題を解決するために、プレート間に微細なオフセットフィンを組み込んだ新たな構造を採用しました。
1. 新構造の開発
この新しいプレート熱交換器は、平板状のプレートの間に高密度な微細オフセットフィンを配置しており、これにより二相の冷媒が均一に流れるようになっています。また、流体の流出入部には、液分布を均一にするための分配流路を設けています。この独自のシミュレーション技術によって、冷媒の流れを最適化し、全体に均一に行きわたることが可能となりました。
2. 将来への展開
今回開発された技術は、冷熱機器だけでなく、電気自動車などのヒートポンプシステム、さらには空調機器にまで幅広く応用が期待されています。三菱電機は今後、この技術を様々な製品に適用し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する方針です。
三菱電機の企業理念
三菱電機グループは、「Our Philosophy」に基づき、持続可能性を企業の根底に据えています。社会の信頼を得るために、顧客、株主、従業員との関係を重視し、長年にわたり社会の課題解決に努力してきました。1921年の創業以来、蓄積してきたノウハウを活かし、社会システム、エネルギーシステム、防衛・宇宙、自動車機器など幅広い分野で事業を展開しています。
このような取り組みを通じて、三菱電機は環境負荷の低減のみならず、企業価値の持続的向上を追求し続けています。