奈良おもちゃ美術館が年間目標5万人を突破
奈良県三郷町に位置する「奈良おもちゃ美術館」が、2025年3月20日に開館してからわずか約5ヶ月で驚くべき快挙を成し遂げました。なんと、年間来館者数の目標である5万人を達成したのです。
この記念すべき瞬間を祝うため、8月26日(火)には来館者5万人突破記念セレモニーが開催されました。この日、幸運にも5万人目の来館者となったのは、兵庫県からお越しになったご家族でした。記念セレモニーの中でこの家族は、「初めての来館で、本格的な木のおもちゃの数々に驚いています。平城京を模した大きな朱雀門の前で記念撮影をしました。」と、館内の細部にまで感動を覚えたことを語りました。
セレモニーの最中、くす玉が割られると会場には大きな歓声が上がり、心温まる瞬間が訪れました。5万人目の来館者には、檜の香りを楽しめる「木のたまご」と、館のオリジナルお菓子が贈られました。
館長の感謝と未来への展望
セレモニーでは、館長の前田英隆(まえだ ひでたか)氏が登壇し、来館者への感謝の意を表しました。「関西一円から多くの方にご来館いただき、心より感謝申し上げます。私たちは、三郷町を中心に周辺市町村とも手を携え、歴史遺産を結びつけた観光企画を進めています。木の魅力をより多くの方に伝えられるよう、積極的な取り組みを続けてまいります。」と、今後の目標を語りました。
また、開館に向けて協力してきた特定NPO法人芸術と遊び創造協会の理事長・多田千尋氏から、お祝いのメッセージが寄せられました。多田理事長は、「250名以上のおもちゃ学芸員の熱意が実を結び、全国14館の仲間と共に関西を代表するおもちゃ美術館を目指しています。」と語り、今後の成長への期待を寄せました。
来館者の推移と魅力
開館初日から450名分の前売り券が完売し、話題を呼んだ奈良おもちゃ美術館は、夏休みやゴールデンウィークなどの長期休暇を利用した来館者が増え、6月時点で目標数の半数を達成しました。以降も、各月で目標を上回るペースで来館者数が増加しており、平日平均約200名、土日祝日平均約600名、夏休み期間にはその数が増すなど、月平均で9100名ものお客さまが訪れるようになっています。
多世代の参加が進む
開館から5ヶ月間で、68団体が利用し、その多くは保育園や幼稚園などの乳幼児施設が占めています。さらに、障がい福祉サービスを運営する団体や高齢者クラブからの利用も増えており、幅広い年代に親しまれる場所となっています。
地域連携と未来を見据える
奈良おもちゃ美術館は、社会福祉法人檸檬会と三郷町が連携し、さらには東京おもちゃ美術館との協力によって生まれた官民協働プロジェクトです。地域の活性化と子育て支援の両立を目指し、多くの方々に愛される場となっています。質の高い木のおもちゃを通して、すべての世代が共に遊び、学べる「木育」をテーマにした体験型施設であり、ボランティアスタッフ「おもちゃ学芸員」として多様な年代の方々が活躍しています。また、障がいのある方への就労支援の役割も果たしています。
「奈良おもちゃ美術館」は今後も、地域活性化の拠点として、誰もが利用できる場所を提供していくことを約束しています。年齢、国籍、性別、障がいの有無を問わず、多様な人々が交流できる豊かな場を創出していくのです。
奈良おもちゃ美術館の詳細
- - 住所: 奈良県生駒郡三郷町立野北3-12-7
- - 開館時間: 10:00~16:00
- - 休館日: 木曜日
詳細な情報は、公式ウェブサイト
奈良おもちゃ美術館 をご覧ください。