「とやまデザイン・トライアル2025」で新しい試み
株式会社ナカノは、富山県黒部市に本社を構えるステンレス製品の製造・販売を行う企業です。この度、同社は富山県総合デザインセンターが主催する「とやまデザイン・トライアル2025」のデザインワークショップに参加してきました。このイベントは、県内の特色ある企業に若手デザイナーが滞在し、実践的なデザイン提案を行うプログラムです。』
「とやまデザイン・トライアル2025」とは?
このワークショップは、全国のデザイン系大学の学生や若手デザイナーを対象に、企業が抱える商品開発の課題に対してアイデアを提案することを目的としています。2025年度には「デザインワークショップ」として、自らの技術や企業文化を体験しながら、課題に向き合うことが求められます。ナカノもこのプログラムの一環として、10月1日から2泊3日で受け入れ企業として参加しました。
ワークショップの内容
ナカノには、特別にプロダクトデザイナーの吉澤健太さんが関わりました。彼は大阪拠点の新鋭クリエイターで、テーマは「海外展開を見据えた宅配ボックスのデザイン」です。吉澤さんは、これまでのダスポンにとらわれず、同社の技術から生まれる新たな形を模索しました。この短期間、1日目から2日目までは工場見学や打ち合わせで、技術や強みについて細かく話し合い、その後アイデアを具体化していきました。
ワクワクを形に
最終日のプレゼンテーションでは、宅配ボックスの面白さを引き出す斬新なデザインが提案されました。オーブンから取り出した料理の喜びを、宅配ボックスでの商品受け取りの体験に置き換えたこのアイデアは、まさに新しい試みでした。スライドレールを利用した形状など、今までに無い革新的なデザインが評価され、創造性が活性化されました。このワークショップを通じて、社内では絶対に生まれなかったようなアイデアが展開され、貴重な経験を得ることができました。この結果を元に、設計担当を交え、商品化に向けて努力を続ける方針です。
ダスポンの特徴
ナカノが誇る「ダスポン」は、次世代のゴミステーションとして知られています。サビや腐食に強く、耐久性と美しさを兼ね備えたこの製品は、街の景観に調和しながら高い機能性を発揮します。2018年にはGOOD DESIGN AWARDを受賞し、そのデザイン性は高く評価されています。宅配ボックスを利用した新たな需要にも応えつつ、今後も多様なニーズに対応した製品ラインアップを展開し、生活の質を向上させることを目指しています。
まとめ
「とやまデザイン・トライアル2025」は、企業とデザイナーの新しい関係を創出する素晴らしい機会でした。ナカノの参加を通じて、独自の技術と新たなアイデアが融合し、将来的なプロダクト開発に繋がることが期待されます。今後も、こうした取り組みを重ねることで、地域に新たな風を吹き込む企業として成長していきたいと考えています。