企業の垣根を超えた女性キャリアの支援プログラム「クロスメンタリング」
国内の大手企業10社が協力し、女性社員のキャリア開発を促進するために始まった「クロスメンタリング」が、4期目に突入しました。このプログラムは、アデコ、イオン、オリックス生命保険、QVCジャパン、シチズン時計、SUBARU、TOPPANホールディングス、パナソニック コネクト、明治ホールディングス、ルネサンスの10社が参加し、企業の枠を超えたメンタリングを行っています。
クロスメンタリングの意義
「クロスメンタリング」は、メンター(助言者)とメンティー(受益者)を異なる企業から選出し、キャリア開発を支援する取り組みです。このプログラムの特徴は、すべてのメンターが女性である点です。各企業の事務局メンバーが主導して、参加者個々の経験や課題に基づくマッチングを丁寧に行っており、新たな気づきや学びの機会を提供しています。
これまでに104名の女性がメンターシップを受け、その声には「社外の人との対話で自己開示ができた」「役職への自信がついた」といったポジティブな反応が寄せられています。参加者同士の相互支援の関係性も築かれており、交流会を通じて持続的な関係を維持する仕組みも整っています。
取組の背景とその目的
日本社会では現在、女性役員割合を2030年までに30%以上に引き上げる目標が掲げられていますが、2025年の女性役員比率はわずか17.7%にとどまっています。女性リーダーの育成を進めるには、社内外での支援が不可欠であり、個別企業の取り組みを超えた全体的な支援が求められています。
この背景には、経済産業省の調査結果があり、リーダーシップを発揮する機会やロールモデルの不足が指摘されています。そこで、クロスメンタリングを通じて、企業間での協力体制を築くことが重要視されています。
取り組みの概要と実施内容
参加者は、各企業からのメンター(部長クラス以上の女性)とメンティー(課長クラスの女性)から構成されており、年間を通じて1対1のメンタリングセッションが3回実施されます。また、中間共有会では、メンティー同士の交流や学びの機会もあり、エンゲージメントを高める工夫がされています。
今年の7月には、参加者全員が集まるキックオフミーティングが行われ、各企業の代表から激励の言葉が送られたほか、メンターとメンティーによるグループディスカッションが行われ、互いのキャリアビジョンや期待について意見交換が行われました。
各社からの期待の声
参加企業のリーダーたちは、この取り組みを通じて女性のキャリア形成を後押しし、多様性のある職場環境を築くことの重要性を強調しています。アデコの鶴見順子執行役員は、多様性を尊重し、働きやすさの向上に努める姿勢を示しています。
イオンの岡田尚也執行役は、DE&Iが企業の成長戦略の一環であり、参加者に新たな視点を与えることを期待しています。他の企業も同様に、クロスメンタリングが社員の成長と組織の変革に寄与することを望んでいます。
このように、クロスメンタリングは女性のキャリア支援の重要な一歩であり、今後の展開にも期待がかかります。参加者が多様な経験や視点を学び合い、次世代リーダーとして成長できるよう、さらなる支援の輪が広がることを期待しています。