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スマートフォン向け電子書籍ビューア『BS Reader』利用サービスが100件突破

株式会社セルシス、ボイジャー、ネオスの3社が共同開発したスマートフォン向け電子書籍ビューア『BS Reader』の利用サービス数が、2012年6月に100件を突破しました。これは、急速に拡大するスマートフォン市場において、電子書籍配信プラットフォームとしての『BS Reader』の地位を確固たるものにしたと言えるでしょう。

『BS Reader』は、AndroidとiOSに対応しており、NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクといった大手キャリアの公式電子書籍サービスをはじめ、多くのコンテンツプロバイダーに利用されています。特徴として、クラウド上に蓄積されたフィーチャーフォン向けコンテンツファイル（1000万件以上）をそのままスマートフォンでも利用できる点が挙げられます。このため、コンテンツ配信事業者は、スマートフォンへのサービス展開をスムーズに行うことができます。さらに、フィーチャーフォンからのデータ移行にも対応しており、ユーザーは端末変更時にも継続してサービスを利用できます。

特に、NTTドコモのdメニューにおける書籍・コミックカテゴリでは、『BS Reader』の採用率が非常に高く、32サービス中27サービスで80％以上のシェアを占めています。100件ものサービスのうち、ほとんどが過去1年以内に開始されたものであり、これはフィーチャーフォン向けサービス『ComicSurfing』（旧称）が100件に到達するまでに要した期間と比較して、非常に短い期間でスマートフォン市場への移行が完了したことを示しています。

セルシスは、更なる市場のニーズに対応するため、HTML5技術を用いたWebブラウザ上で動作する『BS Reader for Browser』の提供も開始しました。アプリ不要で利用できるこのサービスは、スマートフォン市場の急速な変化に対応し、配信事業者の負担を軽減する役割を果たします。

市場の現状と展望

日本の電子書籍市場は堅調に推移しており、2010年度には650億円規模に達しました。市場を牽引するのはコミックを中心としたケータイ向け電子書籍ですが、近年はスマートフォンの普及に伴い、新たなプラットフォームへの移行が加速しています。2011年度以降は、ケータイ向け市場の成長鈍化が予想される一方で、スマートフォン市場の急速な拡大が見込まれており、2015年度には市場規模が2000億円（2010年度比約3.1倍）に達すると予測されています。

セルシスは、この市場の成長を背景に、『BS Reader』の機能拡充とソリューションの強化を継続し、ケータイからスマートフォンへの円滑な移行を支援することで、電子書籍市場のさらなる拡大に貢献していくとしています。

セルシスについて

1991年5月に設立されたセルシスは、イラスト・マンガ・アニメ制作ソフトの開発・販売に加え、クリエイター向けのサービス提供、そして電子書籍配信ソリューションを提供する企業です。同社は、グラフィック系コンテンツの制作から流通、コミュニケーションまでをIT技術でサポートするトータルソリューションプロバイダーを目指しています。

結論

『BS Reader』の利用サービスが100件を突破したことは、スマートフォン市場における電子書籍配信プラットフォームとしての地位を確立した証です。セルシスは、今後も市場の変化に対応したサービスを提供し、電子書籍市場の成長を支えていくでしょう。

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