協働型災害訓練in杉戸の開催
2025年2月8日、埼玉県北葛飾郡杉戸町の彩の国いきいきセンターすぎとピアにて、第12回協働型災害訓練が盛況に終了しました。このイベントは、「つながることは備えること」をテーマに掲げ、地域の力と学生の力を融合させ、防災への意識を高めることを目的としています。この取り組みは、2014年から続いており、毎年多くの参加者を迎えています。
参加者の多様性
今年の訓練は、地域の防災に関心を持つ住民や学生、さらには自治体の職員など、さまざまなバックグラウンドを持つ方々が集まりました。彼らは、ゲーミフィケーションを取り入れた方法で防災に取り組むことにより、より多くの人々が楽しく参加できるよう工夫されています。
プログラムの内容
医療的ケア児者の災害時の避難
初日のプログラムでは、医療的ケアを必要とする子どもたちにスポットを当てたセッションが行われました。福祉タクシー恵彩の代表、大崎信義氏が講演し、彼は災害時における特別な支援の必要性について語りました。これまでの支援には医療ケア児者への配慮が十分でなかったことを指摘し、今後の改善点を提案しました。
能登半島地震支援レポート
続いて、災害支援団体「チーム恵比寿」の団長、加倉井誠氏が能登半島地震の支援活動について報告しました。地震発生後1年が経過した今でも、現地では支援活動が続いており、理美容業界がどのようにして地域支援に関与しているのかが紹介されました。
地区防災力向上のための手法
翌日には、一般社団法人Do It Yourselfの代表、東善朗氏が、災害に備えることの重要性と、そのための関心を高めるための方法について講演しました。参加者は、大小の防災かるたなどのアクティビティを通じて学びました。
学生団体による新たな取り組み
防災普及学生団体の代表、橋本玄氏が、同団体が行っているプログラムについて発表しました。この団体は、特に若い世代に対して防災教育を提供し、楽しく学ぶことができるよう工夫を凝らしています。参加者は、実践的な知識を身に付ける貴重な機会を得ることができました。
フルスケール訓練体験
訓練の最終日には、実際に災害対応を模したフルスケール訓練が行われました。参加者は、分かれたグループで異なる体験をし、非常食の仕分け、ペット避難所体験、高齢者避難体験などを通じて具体的な備えの重要性を実感しました。これにより、自身の役割や地域の一員としての責任を認識する貴重な時間となりました。
参加者の声
訓練の最後には参加者同士の情報共有会議が設けられ、感想や学びを振り返る場となりました。多くの参加者が交流し、今後の連携についてアイデアを交換しました。この取り組みは、単なるトレーニングの域を超え、地域における絆を深める重要なイベントとなっています。
まとめ
12回目を迎えた協働型災害訓練は、地域の力と学生の力を融合させ、新しい防災の形を模索する場としての役割を果たしています。災害という困難な状況に直面した際、地域社会がつながることで、より強固な支援が可能となることを、今回のイベントは教えてくれました。全ての参加者が、自分の防災意識を高め、一人ひとりが備えることの重要性を再認識したことでしょう。