生成AI活用が人々の働き方を変える
「はたらいて、笑おう。」を企業理念とするパーソルグループのパーソルワークスイッチコンサルティング(以下、パーソルWSC)は、生成AIの活用が従業員体験(EX)と“はたらくWell-being”にどう影響するかを調査。この実証実験の結果、生成AIを積極的に活用する従業員は、Well-beingを約30%向上させていることが明らかになりました。
背景
企業のHR戦略は、人的資本経営やWell-beingへの意識が高まっています。特に、パーソルWSCは生成AIへの投資を人への投資と捉え、その導入がEXやWell-beingの向上につながると考えています。近年、生成AIがビジネスシーンで重要視される中、その影響が従業員のEXに与える影響は明確ではありませんでした。そこで、パーソルWSCは、実証実験を通じてその関係性を解明することを試みました。
実証概要
今回の実証は2024年8月から10月の期間にわたって実施され、約100名の従業員を対象に行われました。この実験では、社内用GPTの活用促進活動を計画・実行し、Work Switch Scoreを活用してその効果を測定しました。Work Switch Scoreは、仕事におけるポジティブな感情や成長を評価するための指標です。
実証成果
約3ヶ月間、生成AI活用の施策を推進した結果、AIの週間利用率が30%から70%へと向上しました。さらに、生成AIを活用する従業員は、利用率が低い従業員に比べてWork Switch Scoreおよび“はたらくWell-being”のスコアが高いことが確認されました。特に「成長実感」と「はたらく体験」のスコアは顕著で、効率の向上や新しいスキルの獲得を感じている割合は90%を超えました。
実証のプロセス
この実証では、EXジャーニーの観点から施策の体験デザインが重視されました。具体的には、社員から関心を集め、体験会を開催し、生成AIの学びの場を設けるなど、様々な取り組みが実施されました。社内ポータルサイトを通じて活用事例を共有することも行われ、社員間の情報共有が促進されました。
エンドースメントコメント
あまねキャリアの代表、沢渡 あまね氏は、従業員のエンゲージメントやEXの向上において、Well-beingの視点が重要であると語ります。エンゲージメントサーベイを実施する企業が増える中、得られたデータをどう活用するかが課題とされており、それに対処する一つの方法としてWell-beingが挙げられています。
社内実証の責任者コメント
パーソルWSCの大嶋 利生氏は、生成AIが人の能力を拡張できると信じ、実証を通じてメンバーの成長感やWell-beingの向上が確認できたことを喜びました。実際の業務における生成AIの役割を明確にすることで、企業の成長と従業員のWell-beingの向上に寄与したいと語ります。
今後の展望
今後、パーソルWSCは“はたらくWell-being”の向上を目指し、引き続き業務効率化と成長感の両立を図るための施策を講じていく予定です。本実証で得た知見を他の企業や社会全体に活用して貢献することが期待されています。
この取り組みを通じて、パーソルグループは「はたらくWell-being」を実現し、個人と社会のハピネスを広げることを目指しています。