NECが新たに小売店舗向けの棚管理サービスを導入
NEC(日本電気株式会社)が、スーパーマーケットやドラッグストアなど小売業向けに革新的なクラウドサービス「NEC棚定点観測サービス」の提供を開始しました。このサービスは、AI技術を駆使して商品棚の在庫状況を可視化し、店舗のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進します。特に、少子高齢化や人口減少によって需要が変化している現在の市場環境において、実店舗の効率化が求められており、NECのサービスがどのようにその課題解決に寄与するのかに注目です。
サービスの具体的な機能
「NEC棚定点観測サービス」はAIによる画像認識技術を活用し、商品棚の状況をリアルタイムで把握できます。店舗内に設置されたカメラが商品棚の映像を撮影し、AIはその映像を解析して在庫量を即座に反映させます。この機能により、商品の補充や前出しが必要な状況を把握し、業務効率を大幅に向上させることができます。特に、過去には長時間の「売場チェック」や「品出し」が従業員の負担となっていましたが、これにより業務負荷を軽減し、接客サービスに集中する時間が増えることが期待されています。
業界初の人物消去機能
また、本サービスには業界初となる「人物消去機能」が搭載されています。NEC独自技術によって、人の映り込みを除去し、商品の状態を明確に確認できるため、プライバシーにも配慮した運用が可能です。これにより、店舗内でお客様のプライバシーを守りつつ、効率的な商品管理が実現します。
簡単な導入と運用
「NEC棚定点観測サービス」は、カメラ機材を含む映像クラウドサービスとして提供されます。IPカメラを使用するため、難しい工事は不要で、すぐに導入が可能です。さらに、収集した映像データはクラウド上に保存され、店舗外からもリアルタイムで状況を把握できるため、管理が一元化され、効率的な店舗運営が実現します。
今後の展望
本サービスは2023年度末までに1,000契約を目標としており、すでに株式会社東急ストアに導入されています。東急ストアでは、顧客に快適なショッピング体験を提供するため、品切れの無い商品供給が目指されており、NECのサービスがその実現に寄与すると期待されています。
NECは今後もこの技術を進化させ、さまざまな業種において店舗の効率化を図り、顧客体験を向上させる取り組みを続けていく方針です。革新技術を用いた「Smart Retail CX」の実現は、店舗の持続可能な発展に寄与し、業界全体の活性化をもたらすでしょう。
参考情報
NECは、今回のサービスを「リテールテックJAPAN 2022」にて紹介しております。この展示会では、今後追加される「品出しリスト機能」などの新機能も発表される予定です。興味のある方はぜひ公式サイトをご覧ください。
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