NABLAS、偽・誤情報対策事業に採択
東京都文京区に位置するAI総合研究所のNABLAS株式会社は、総務省が推進する「インターネット上の偽・誤情報等への対策技術の開発・実証事業」において、正式に「電話音声フェイク検知および自治体向け偽・誤情報総合対策の開発・実証」に採択されました。これは、社会における偽情報の流通を抑制し、信頼性の高いデジタルサービスを提供するための重要なステップです。
背景
近年、生成AI技術の急速な発展により、誰でも容易に高精度な画像や音声を生成できる環境が整っています。その一方で、この技術を悪用した偽情報の拡散が深刻な社会問題になりつつあります。詐欺やなりすましの手口は巧妙化し、個人や組織が被害に遭うケースが増えています。多くの国で、生成AIを利用した偽のコンテンツが社会的な混乱を招いているため、信頼できる情報の確保が急務です。
実証事業の概要
本事業は、総務省が主導するプログラムの一環で、偽情報流通の対策技術を開発し、実証することを目的としています。具体的には、電話音声に特化したフェイク検知モデルの開発を行い、通信状況や音質の変化に柔軟に対応した検出精度を向上させる方向で進められます。また、偽の画像や映像のチェックを行うモジュールも開発され、自治体から発信される情報の真正性を保証する仕組みの構築も目指しています。
NABLASは2025年6月から2026年3月までの間に、この新たな技術開発に取り組む予定です。特に、生成AIを利用したディープフェイク音声の解析技術や、SNSで広まる偽ニュースへの対策を重点的に進めていくとしています。
目指す社会の未来
NABLASの取組みにより、一般ユーザーから地方自治体まで幅広い層が安心してデジタル情報を利用できる社会の実現を目指しています。精巧なフェイク情報を見抜くための技術が社会に浸透することで、情報の信頼性が高まります。
私たちのビジョン
NABLASは「Discover the gradients, Towards the future」を掲げ、AI技術の社会実装を進めています。東京大学発のベンチャーとして、AI人材の育成や最先端の技術提供に取り組んでおり、様々な事業を通じて次世代を支えるためのサービスや技術の開発を行っています。
このような技術の発展が、今後の社会に与える影響は計り知れません。私たちは、より良い未来の実現に向け、これからも挑戦を続けていきます。