データグリッドがWACV2025にて新たな成果を示す
京都市に拠点を置く株式会社データグリッドは、最新の研究成果を国際会議WACV2025にて発表しました。この国際会議は、コンピュータービジョンの分野で権威のあるイベントであり、毎年多くの研究者が集結します。
採択された研究成果
データグリッドが提出した論文「Harmonizing Attention: Training-free Texture-aware Geometry Transfer」は、同会議のメインカンファレンスに採択されました。採択は非常に競争が激しく、Round 1の採択率はわずか12.1%で、1381本の投稿の内167本ほどが選ばれるという厳しい選考を経ました。この論文は、arXivにてプレプリントとしても公開されています。
WACV2025とは
WACVは、IEEE/CVFが主催する国際的な会議で、最新のコンピュータービジョンのアルゴリズムや応用例を発表する場として知られています。2025年は、アリゾナ州ツーソンで、2月28日から3月4日まで開催されます。
研究の背景と新たなアプローチ
従来の生成モデルには、幾何学的特徴を自然に転写することが困難という課題が存在しました。この課題を克服するため、本研究では新たなアーキテクチャ「Harmonizing Attention」を提案しています。この技術は、インペインティング用の事前学習された拡散モデルを活用し、テクスチャと幾何学的特徴を独立に抽出・生成することを可能にしました。
新技術の利点
Harmonizing Attentionでは、生成プロセスにおいてself-attention layerをカスタマイズしており、これにより幾何学的特徴の自然な転写を実現しました。この成果は、物体転写に関する主要評価指標で世界最高精度(SOTA)を達成することに成功し、多くの研究者や実務者から注目されています。
Anomaly Generatorとの統合
データグリッドのこの新技術は、すでに製造業向けのAIデータ生成基盤「Anomaly Generator」に組み込まれています。このシステムは、不良品データ不足に悩む製造業界のニーズに応え、少数の不良品データから多様なデータを生成することを可能にします。
Anomaly Generatorの特長
Anomaly Generatorは、局所的生成技術に基づく特許とデータグリッドの独自AIアーキテクチャを駆使しています。このサービスは、製造業での外観検査システム構築において重要な役割を果たし、データの不足を解消する手助けをしています。さらに、Anomaly Generatorの特設サイト(
こちらからアクセス)では、詳細な情報をご覧いただけます。
データグリッドのビジョン
データグリッドは、2017年の創業以来、京都大学発のAIベンチャーとして生成AI技術を中心にビジネスを展開してきました。企業がデータに関わる問題を解決し、DXを推進するためのソフトウェアの提供を通じて、日本の産業界に寄与することを目指しています。
会社情報
データグリッドの最新情報や社長メッセージは、公式ブログや企業サイト(
こちら)をご確認ください。
私たちの取り組みが、未来の産業構造を変え、新たな可能性を切り拓くことを信じています。