冬の腰痛に要注意
2016-12-20 14:34:32
冬の季節に注意が必要!40~50代の腰痛と抑うつ傾向の関連性
冬は多くの人にとって楽しい季節ですが、特に40~50代の方々にとっては、腰痛の悪化を危惧するべき時期でもあります。最近の調査によると、40代・50代の現役世代の3割以上が腰痛に悩み、その上腰痛に苦しむ人は「抑うつ傾向がある」可能性が高いことが明らかとなりました。
調査は2016年11月、40歳以上の男女601人に対して行われました。その結果、40代では35.7%、50代では36.9%の人々が腰痛を抱えていることが分かっています。一般的に腰痛は高齢者に多いと考えられがちですが、実は40代と50代の現役世代の方がその割合が高く、おそらく社会的なストレスや職業上の負担も一因と考えられます。
特に注目すべきは「腰痛に悩む人は抑うつ傾向が2.29倍高い」という結果です。この調査では簡易的に抑うつ傾向をチェックした結果、腰痛を抱えている人の25%が抑うつ傾向があるとされ、対する腰痛のない人はわずか10.9%でした。腰痛による慢性的な痛みが精神的な不安やストレスを引き起こし、抑うつに至るという因果関係は確定されていませんが、関連性が認められるのは事実です。
特に世代別に見ると、40代での抑うつ傾向が39%と最も高く、50代が16%、60代以上は14%という結果も示されています。社会的な責任や仕事のストレスが多いこの年代の人々は、痛みによる不安感が厳重な警戒を要する要素となります。実際、腰痛が日常生活に影響を及ぼすことで、生活の質が低下してしまうことも十分に考えられます。
腰痛の主な原因には「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」「腰椎すべり症」などがありますが、驚くことに多くの腰痛患者はこれらの病名に対する認知が低いのです。調査によると、椎間板ヘルニアを理解している人は約半数で、脊柱管狭窄症については75%、腰椎すべり症に至っては86%が名前を聞いたことすらないという結果に。これは自身の症状に対する正しい理解が不足していることを意味します。
これに対し清水医師は、腰痛に関連する疑問や不安を早急に解決するため、医療機関での診察を強く勧めています。腰痛がある方は、自らの症状の理解を深め、適切な診察と治療を受けることで、不安を軽減し、快適な生活を送ることが可能になります。
腰痛対策としては「運動」が最も人気ですが、きちんとした予防ができていない人が多いのが実情です。「運動をする」と答えた人は49%で、続けて塗り薬や姿勢を変えることも行っているとのことですが、運動をする動機は「痛みがなくなったから」となっているケースが多いそうです。清水医師は、「運動やストレッチも重要ですが、根本的な対策としては日常的に体を適切に使うことが求められます」と述べています。
また、清水医師は「スーッと背伸び」という簡単な体操をおすすめしています。イスに座ったままできる体操で、前かがみの姿勢を改善し、体全体の血流を促す効果が期待できます。この体操は通常、朝に3セット、昼に5セット、夜に6セット行うことが良いと言われています。動画も用意されているので、詳細を確認しながら試してみることができます。
最後に、冬の季節に腰痛が悪化しつつある今、医師のアドバイスを参考に、しっかりと自分の体をケアすることが求められます。寒さによる筋肉の緊張や姿勢の問題は、今の腰痛の悪化を引き起こす要因になるため、注意が必要です。早期の対策として、診察を受けることから始め、その後の生活習慣を見直していくことが大切でしょう。
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