100%再生可能エネルギーへの挑戦
株式会社イワテックは、2024年12月に鹿児島県薩摩川内市で自社の菌床しいたけ栽培工場を開設し、全ての電力を再生可能エネルギーで賄う自家消費システムの稼働を開始しました。
この新工場では、太陽光発電システムを基盤として、リチウムイオン蓄電池を用いて、雨天や夜間でも安定して電力を利用できるように工夫されています。さらに、エネルギー不足の事態に備え、純水素型燃料電池がバックアップ電源として導入されています。こうした最先端技術を駆使した自家消費システムは、工場内のエネルギーの監視・管理・分析を行う「エネルギーマネジメントシステム(EMS)」によって効率化されており、持続可能な運営を実現しています。
再生可能エネルギー事業の実績
イワテックは2008年から再生可能エネルギー事業を展開しており、住宅用からメガソーラーまで幅広い太陽光発電システムのEPC(設計・調達・施工)を手掛けています。また、1箇所の地熱発電所を含む6カ所のメガソーラー発電所を自社で所有し、それらを研究・開発の拠点として活用しています。
さらに2015年には水素事業に参入し、太陽光発電設備と蓄電池、水素製造設備を組み合わせた自社の「再エネ水素実証プラント」を開発しました。このプラントでは、変動する再エネ電力を効率的に利用し、水素ガスを製造して市場に供給しています。これまでのノウハウを生かし、再生可能エネルギーの利用促進を図っています。
自家消費型モデルのビジネス化
最近、再生エネルギー分野では売電型から自家消費型への関心が高まっています。この工場では、導入された自家消費システムを活用し、使用する電力を100%再生可能エネルギーから供給する手法を実証しています。結果を基に、再エネ電力100%のソリューションとしてのビジネス化を進める予定です。
環境貢献とBCP対策
近年、自然災害が続く中、企業のBCP(事業継続計画)手法も求められています。この工場の自家消費システムは、太陽光発電に加え、蓄電池や燃料電池を備えており、災害時においても安定した電源を確保できます。また、近隣住民が避難所として利用できるような地域貢献の意義も考えています。
株式会社イワテックは、持続可能な社会を目指して再生可能エネルギーを積極的に取り入れており、他の企業に先駆けた取り組みを進めています。地域住民との共存共栄を図りながら、環境保護と経済活動の両立を目指していきます。