リミックスポイントグループ、FIP制度への挑戦
株式会社リミックスポイント(証券コード:3825)は、このたびFIP(フィードインプレミアム)制度に基づいた共同実証事業を始めることを発表しました。この取り組みは、当社とその子会社である株式会社シールエンジニアリング、さらにはエナジー・ソリューションズ株式会社、Tensor Energy株式会社との業務提携の下で行われます。将来的なFIP制度への移行を視野に入れ、宇城のFIT太陽光発電所を中心に、運用の最適化を図ることが目的です。
実証事業の背景と目的
リミックスポイントは、熊本県宇城市に位置するFIT太陽光発電所を自社で運営しており、その将来的なFIP制度へのスムーズな移行を目指しています。この実証事業では、発電予測、市場予測、需要予測などのデータを基に、IT技術を駆使した制御、運用、検証を試みる予定です。また、これに加えて、JEPX(日本卸電力取引所)やOCCTO(電力広域的運営推進機関)への申請業務を自動化することで運用管理の効率を高め、その知見を蓄積していきます。
FIP制度は、発電事業者がJEPXなどの市場で売電を行い、市場価格に応じて補助金(プレミアム)を受け取る仕組みです。リミックスポイントは、従来の売電収入に加えて、情報の収集、需給調整市場への参画を通じて新たな収益源を創出し、収益最大化を目指します。
実証事業の具体的な内容
この実証事業では、エナジー・ソリューションズが持つローカルエネルギーマネジメントシステム(EMS)とTensor Energyのソフトウェアプラットフォームを連携させ、FIP制度に基づく発電事業の運用最適化を実現します。具体的には、以下の3つのポイントに焦点を当てた実証を行います。
1.
データ収集と予測モデルの構築
EMSを通じて取得したデータを用い、太陽光発電量やJEPX市場価格の予測モデルを開発します。
2.
FIP制度に対応した業務フローの自動化
予測に基づいて蓄電池の充放電スケジュールを決定。また、JEPXへの入札価格やOCCTOへの計画提出データを自動生成し、業務の効率化を図ります。
3.
蓄電池のリアルタイム制御と最適化
EMSから受け取ったデータを利用して、需要や市場価格変動に応じた自動運転を実施。
宇城太陽光発電所の概要
- - 所在地: 熊本県宇城市
- - 発電出力: 968.5kW
- - 年間想定発電量: 900,000kWh
- - 主な追加設備: 蓄電池(容量約2,500kWh)
- - 移行スケジュール:
- 蓄電池増設工事の開始(2025年夏頃)
- FIP制度への移行手続き開始(2025年秋頃)
- FIP制度への移行完了および運転開始(2026年初春頃)
今後の展望
この実証事業は、需給調整市場への参加に向けた重要な第一歩です。リミックスポイントはFIP事業の運用最適化を通じて、売電収入に依存しない収益モデルの確立を目指します。2026年の連結業績に及ぼす影響は軽微の見込みですが、この取り組みにより新たなビジネスチャンスが拡がることでしょう。
企業情報
エナジー・ソリューションズ株式会社
- - 所在地: 東京都千代田区神田駿河台2-3-11
- - 設立: 2010年2月18日
Tensor Energy株式会社
- - 所在地: 福岡県福岡市中央区天神1-11-1
- - 設立: 2021年11月2日
リミックスポイントの取り組み
リミックスポイントはエネルギーとレジリエンスに関する事業を展開し、SDGs推進企業としての役割を果たしています。今後も持続可能な社会の実現に向けた事業に期待が寄せられます。