トレックス・セミコンダクターとPANJIT社が子会社譲渡契約を締結
2023年12月18日、トレックス・セミコンダクター株式会社がPANJIT INTERNATIONAL INC.(以下「PANJIT社」)との間で、子会社であるTOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTD(以下「TVS社」)の持分95%を譲渡する契約を締結したことを記念したセレモニーが開催されました。この契約は、11月17日に発表された内容に基づくものです。トレックス社の代表取締役社長、木村岳史氏とPANJIT社の代表取締役社長、Jeff Fang氏が協力関係を構築するための文書に署名し、両社のさらなる発展に向けた連携を確認しました。
セレモニーにおいて、PANJIT社の代表取締役会長、Jason Fang氏は「トレックス社との契約締結を迎えられたことを嬉しく思います。強固なパートナーシップは、相互の尊重と共通の目標から生まれると信じています。」とコメント。さらには「トレックスの技術や品質、経営面の強みを高く評価しており、今後はお互いの強みを活かしながら、新たな価値を創出していきたい」と語りました。
譲渡契約を結んだ背景
今回の譲渡契約締結の背景には、TVS社がトレックスの連結子会社としてパッケージ製造を展開していることがあります。トレックス社は、自社の競争力が源泉であるウエハ設計やウエハ製造に経営資源を集中すべく、パッケージ製造については、高い技術力を持つPANJIT社に譲渡することを決定しました。この協力関係によって、双方の強みを最大限に活かし、相互にシナジーを生み出すことが可能になると判断したのです。
特に、半導体製品においては高集積化などの次世代パッケージ技術が求められる中、トレックス社は主にアナログ半導体関連のウエハ設計と製造に専念し、同時に他社と連携することで全体的な競争力強化を図る狙いがあります。
PANJIT社の概要
PANJIT International Inc.(株式番号: TWSE: 2481)は、ディスクリートデバイスの市場において幅広いIDMリソースを保有しています。同社は、ウェハ設計、製造、パッケージング、テストを一貫して手がけ、製品の販売も行っています。常にイノベーションと研究開発に資源を投資し、高度な生産自動化技術および製造技術の最適化を行っており、電気自動車や再生可能エネルギーの分野でも存在感を示しています。
トレックス・セミコンダクター株式会社の概要
トレックス・セミコンダクター本社は東京都に位置し、1995年に設立されたアナログ電源ICの専門メーカーです。自社の製品である小型で高効率なアナログ電源ICは、産業機器やカーアクセサリ、通信、PC関連及びウェアラブル技術など多岐にわたる分野で広く採用されています。トレックス社は、その技術力を活かしながら今後も市場のニーズに応えていく方針です。
今回の譲渡契約は、両社が互いの強みを活かし、新しい市場開拓や製品開発に向けた重要な一歩です。これを機に、トレックス社とPANJIT社が共に成長し、さらなるイノベーションを促進することが期待されます。