CO₂算定ツール開発
2024-12-19 14:31:47

大和ハウス工業とAutodeskが共同開発したCO₂算定ツールの全貌

大和ハウス工業とAutodeskが手掛ける新ツール「Integrated Carbon Tool」



大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス工業)とAutodesk, Inc.(以下、Autodesk)が共同で開発した「Integrated Carbon Tool」(ICT)が、いよいよ実用化されます。このツールは、BIMデータを基にしたCO₂排出量の算定を行うもので、建設業界における持続可能な設計推進に寄与することを目的としています。

ICTの導入背景



大和ハウス工業とAutodeskは、2018年8月に戦略的連携を結び、以降デジタル基盤の整備を進めてきました。この連携を通じて両社は建設業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するためのデータ戦略やプラットフォーム戦略を立案しています。

ICTは、特に建物の設計初期段階からCO₂排出量を可視化することが重要で、この設計段階に合わせたツールとしての役割を果たします。これにより、建設業界においても持続可能な選択が促進され、環境への配慮が求められる時代に即しています。

ICTの特長



1. 精緻なCO₂排出量の算定: ICTは、BIMデータを基に建物の構造材、特に柱や梁などの部材のCO₂排出量を算定します。これに加え、接合部材などBIMデータで表現されにくい部分も考慮されており、より詳細な排出量算定が可能です。

2. 専門知識が不要: ICTは、CO₂排出量の算定に関する専門的な知識を必要としないため、設計担当者が容易に使用できる仕組みになっています。また、Autodeskの施工管理ソフトである「Autodesk Construction Cloud」(ACC)と連携しており、データの活用が簡単です。

3. 省エネ設計の実現: 設計初期の段階からCO₂削減に向けた検討が可能で、これにより環境に優しい建物の設計が推進されます。

開発の進捗と今後の展望



ICTは、2024年5月に共同開発を開始し、11月には開発を完了する予定です。そして、12月20日から大和ハウス工業の全国の事業所で利用が開始される予定です。開発過程では、限られた事業所でのトライアルも実施され、実際の使用感や改善点の確認も行われます。

両社は、2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、引き続き連携して技術開発や業務効率化を進め、建設業界のさらなるDX化を推進していく方針です。

結論



ICTの導入は、ただ単に排出量を計測するツールではなく、持続可能な建設に向けた重要なステップとなります。大和ハウス工業とAutodeskは、未来の建築業界に必要なデジタル技術の進化をリードしています。

これからの建設業界では、環境への配慮と効率的な設計が求められます。この新しいツールがどのように業界に変革をもたらすか、大変楽しみです。


画像1

画像2

会社情報

会社名
大和ハウス工業株式会社
住所
大阪府大阪市北区梅田3-3-5
電話番号
06-6346-2111

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。