ハローズと秋山興産、エナリスが結んだ新たな契約
広島県福山市に本社を持つ株式会社ハローズが、香川県丸亀市の秋山興産株式会社、そして東京都千代田区の株式会社エナリスと新たなオフサイトPPA(Power Purchase Agreement)契約を締結しました。この契約は、2024年12月から運用を開始することが予定されています。
契約の内容と意義
本契約により、秋山興産が香川県内に所有する非FIT太陽光発電所で生じる再生可能エネルギーが、エナリスを介し、ハローズが運営する四国エリアのスーパーマーケット11店舗に供給されます。これによって、各店舗で必要とされる電力の20%相当を再エネで賄うことが可能になる見込みです。それ以外の必要な電力については、エナリス・パワー・マーケティング(EPM)が実質再生可能エネルギーを供給し、結果として全11拠点での実質再エネ100%化が達成されます。
本契約の期間は10年であり、持続可能なエネルギーの供給を長期的に約束する内容となっています。
地域再生エネルギーの地産地消
ハローズは、地域に根ざしたスーパーマーケットとして、地域で生み出された再エネを地域内で無駄なく活用するという“地産地消”の理念を実現しています。一般的なPPAモデルでは、電力の余剰が生まれることが多いですが、ハローズは24時間営業の店舗を展開しているため、余剰を出すことなく、地域の再エネをフルに活用できる環境が整っています。
企業としての取り組み
中国・四国・関西エリアで活動するハローズは、すでに2014年からのメガソーラー設置や2016年以降からのオンサイトPPA導入など、エネルギー関連の取り組みを続けてきました。これらの活動を通じて、同社は気候変動対策を積極的に推進しています。香川県にて不動産事業を行う秋山興産も、地域発展への貢献を重視し、再エネ事業を展開してきました。
秋山興産は、約14.7MW規模のFIT発電所を運営し、家庭で必要とされる再エネを発電しています。これに加え、本契約の発電所はため池を活用した水上太陽光発電で、非FITの発電事業としては初の試みとなります。
エナリスの役割
エナリスは、需給管理技術とVPP技術を駆使し、社会の脱炭素推進と電力の安定供給を両立させるために、さまざまなソリューションを提供しています。今回は、秋山興産の非FIT発電事業への初参入を支援しつつ、ハローズに対して再エネを供給することで、このオフサイトPPAの実現を後押しします。
環境への貢献
これらの取り組みにより、ハローズが対象とする11店舗では、年間約1,448.74tのCO2削減が期待されています。これは、全排出量の1.8%相当であり、2021年度比で15%の削減となる見込みです。
結論
ハローズ、秋山興産、エナリスのコラボレーションは、再生可能エネルギーの地産地消と無駄のない利用を進めることで、日本におけるカーボンニュートラルの実現に向けた一歩となります。これからも持続可能な成長を目指し、地域社会に貢献していく姿勢を続けていくでしょう。