アスタキサンチン原料の商用化成功
株式会社アルガルバイオと株式会社日本生物科学研究所が共同で進めていたプロジェクトが、ついにアスタキサンチン原料の商用化フェーズに到達しました。アスタキサンチンとは、強い抗酸化作用を持つ赤色の天然色素で、健康や美容、さらには機能性食品に幅広く利用されています。
共同開発の背景と目的
このプロジェクトは、「育成から抽出まで、すべて国内で実現する」との強い思いから始まりました。アルガルバイオが保有する微細藻類ライブラリーから最適な株を選定し、最良の培養方法を探求しました。特に、ヘマトコッカスという微細藻類から生産されるアスタキサンチンは、高濃度であり、従来の技術に比べて質が向上することが期待されています。
九州に新設された培養プラント
特筆すべきは、九州に新設された完全屋内閉鎖型パネル培養設備です。この设施によって、外的要因に影響されず、一貫して高品質なアスタキサンチンを製造することが可能となりました。これが日本生物科学研究所の技術力とアルガルバイオの研究成果の融合によるものであり、国内での生産が安定して行える体制が整いました。
微細藻類の未来
アルガルバイオは、これからも微細藻類を活用した新しいプロダクトやソリューションの創出に取り組んでいきます。藻類が持つ可能性は計り知れず、ウェルビーイング、食糧問題、環境問題への対応に寄与することが期待されています。
ヘマトコッカスの利点
ヘマトコッカスは自然界に広く分布する単細胞藻類で、「アスタキサンチン」を豊富に含有しています。過酷な環境下で、高濃度のアスタキサンチンを生成する特性があります。この特徴は、健康食品や化粧品の製品開発において非常にメリットが大きいとされています。
企業のビジョン
日本生物科学研究所は、機能性素材の開発と製造を通じて消費者に安全・安心な商品を提供することを目指しています。彼らの哲学は、常に消費者視点を重視し、必要とされる素材作りに尽力することです。2025年には新しい藻類培養工場の新設も予定しており、さらなる飛躍が期待されます。
最後に
アルガルバイオと日本生物科学研究所の共同によるアスタキサンチン原料の商用化は、今後の微細藻類活用の道を示す重要な一歩です。私たちの生活に直結する健康や環境問題への取り組みが進む中、この新しい技術がどのように社会に浸透していくのか、注目が集まります。