バスケ動作可視化研究
2024-08-01 12:24:20

日本大学教授の研究、バスケットボール動作を可視化して選手の熟達度を向上

バスケットボールのフリースローを可視化する新たな試み



最近、日本大学の北村勝朗教授とセイコーエプソンの松浦佑一郎氏が共同で発表した論文が話題です。この論文は、バスケットボールにおけるフリースローの動作を、独特な「人型入力デバイス」を使用して可視化するという新しいアプローチを提案しています。この研究は、どのように選手の動作イメージが具体化され、最終的に技術の向上に寄与するのかを解明することを目的としています。

研究背景と目的



スポーツにおける動作の習得には、選手が自分自身の動きに対するイメージを持つことが非常に重要であることが多くの研究によって示されています。しかし、具体的にどのようなイメージが選手によって想起されているのか、その詳細はあまり明らかにされてきませんでした。そこで研究チームは、フリースローの動作イメージをコンピュータ上で視覚化することで、選手の動作スキルの理解や習得に与える影響を研究しました。

具体的なアプローチ



論文のタイトル「Visualization of Motion Image by Humanoid Input Device for Shooting Motion in Basketball and Its Effectiveness」では、選手たちがどのように自分の動作を認識し、その認識が動作の改善にどう結びつくかが探求されています。研究チームは、シュート動作の熟達度や、その上達にどのように結び付くかを観察し、熟達度が高い選手ほど自分の動作をより正確にイメージできることを発見しました。

また、選手たちは「頭上からボールを押し上げるように体をまっすぐにし、膝を伸ばす」など、動作イメージが具体的であることが示され、自身の動きを様々な身体の動作と関連づけて認識していることが確認されました。実験には参加者へのインタビューも含まれており、参加者たちは、フリースローの動作を人型デバイスで再現することで、自分が意識していなかった身体の動きやそのずれに気づくことができました。

メタ認知活動の重要性



この研究から得られた結果は、選手のメタ認知活動(自分の動きや考えを客観的に把握する能力)を促進し、それによって動作の分析的理解が深まることを示唆しています。こうした活動は、選手が自身の動作を改善するための強力な手助けとなり、全体としての動作を関連づける具体的なイメージ形成にもつながると期待されています。

この研究は、選手が自分の動作を客観的に見つめる新しい手法を提供し、スポーツ教育の現場においても応用可能な可能性を示しています。加えて、今後のスポーツ分野における技術の進化や、選手のトレーニング方法に新たな風をもたらすかもしれません。

まとめ



北村教授の研究は、バスケットボールのフリースロー動作を「見える化」することで、選手が自らの技術をより深く理解し改善するための道筋を示しています。論文は「Journal of Digital Life」に掲載され、ぜひ多くの人に読んでもらいたい重要な内容です。


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