新上五島町の新たな交通システム
長崎県南松浦郡の新上五島町で、地域共創型の交通システムが実証運行を開始しました。これは「歩いて暮らせる町」の実現を目指し、官民学が協力して行われる取り組みで、地域の移動課題を解消するために新たに導入されるデマンド交通サービスです。
交通空白地帯の解消
新上五島町では高齢化が進んでおり、町内での移動が難しい住民が増えています。これまでは、トヨタ自動車が提供する「SmartGOTO」によって町と外をつなぐ交通が整備されていましたが、町内での移動支援はタクシーに頼る部分が大きく、ドライバー不足も影響していました。今回の実証では、トヨタ・コニック・プロ株式会社が提供する「トヨタ コニック ライド」を活用し、町内の移動をスムーズにすることを目的としています。
このデマンド交通システムは、町内の病院や商業施設をつなぐ「ラストワンマイル移動支援相乗りサービス」として運用される予定で、利用者は停留所に設置された呼び出し端末を使って必要な時にサービスを呼び出せます。また、運行には電気自動車であるグリーンスローモビリティが使用され、高齢者や地域住民に優しい移動手段が提供されます。
未来を担う若者の関与
この取り組みでは、地元の上五島高校の生徒たちも参加し、デマンド交通の愛称「アオカゼライド」を考案しました。また、サービスの告知チラシ制作や、地域の魅力を伝える車内放送の企画・制作にも関与し、若者たちの地域への誇りや愛着を育むことを目指しています。地域住民との共創を通じて、未来の持続可能な社会につながる取り組みです。
実証運行の詳細
この実証運行は、令和7年9月16日から11月29日まで行われ、毎週月曜日から土曜日の9時から16時まで運行されます。乗客定員は3名及び6名のグリーンスローモビリティを各1台ずつ、合わせて2台が運行する体制となっています。利用方法は簡単で、専用のタブレット端末から車両を呼び出すか、直接ドライバーに声をかけることで乗車できます。この期間中は、全てのサービスが無料で提供される予定です。
持続可能な未来への挑戦
トヨタ・コニック・プロは引き続き、「Mobility for All」を実現するため、地域と連携しながら交通課題の解消に取り組んでいく考えです。新上五島町の実証運行を通じて、地域経済の活性化や公共交通の向上に貢献し、持続可能な未来を目指します。地域住民のニーズに応えつつ、彼らの幸せに寄与するサービスの提供を継続していきます。なお、詳細情報は特設ウェブサイトにて確認できます。
新上五島町のモビリティサービス
会社概要
- - 社名: トヨタ・コニック・プロ株式会社
- - 設立: 2021年1月
- - 資本金: 50百万円
- - 代表者: 代表取締役社長 武田 淳一郎
- - 事業内容: マーケティングサービス、モビリティサービスの提供
- - ウェブサイト: トヨタ・コニック・プロ