東武鉄道、AIエージェント「AIさくらさん」を導入
東京都を中心に展開する東武鉄道株式会社が、AIエージェント「AIさくらさん」を4つの駅で導入し、実証実験を開始することを発表しました。導入される駅は、池袋駅、川越駅、北千住駅、柏駅の4駅です。本実験は2025年4月1日から始まり、利用者の利便性向上と駅業務の効率化を目指しています。
AIさくらさんの特徴
「AIさくらさん」は、株式会社ティファナ・ドットコムが開発した対話型AIで、ユーザーからの質問に対して自然な対話を通じて情報を提供します。その特徴として、専用にカスタマイズされた情報データベースを持ち、駅内の案内や運行情報の提供に特化しています。さらに、北千住駅と柏駅では、専用に開発された薄型筐体を採用し、省スペース化と利便性を実現しています。
実証実験の準備が進む中、駅利用者からの乗り換え情報、近隣施設、観光地に関する質問にも効率的に回答できる機能が搭載されています。AIさくらさんは、従来の定型的なAI案内とは異なり、ユーザーの文脈を理解し、より柔軟な応答が可能です。
導入の背景
東武鉄道は、駅業務の効率化と利用者の利便性向上を目指し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に力を入れています。AIエージェントを導入することで、駅係員の業務負担を軽減し、利用者にとってより快適な移動を実現することが期待されています。
各駅への設置場所は以下の通りです。
- - 池袋駅(1台):中央1改札口(ウォークインカウンター内)
- - 川越駅(1台):改札外 券売機横
- - 北千住駅(2台):改札内・改札外 北改札口
- - 柏駅(2台):改札内・改札外 南口改札付近
スムーズな案内を実現
AIさくらさんは、幅広い質問に対応可能で、乗り換え案内をはじめとする駅内の情報提供を行います。また、アバターを用いた接客形式を採用することで、遠隔での駅係員の案内も実現します。駅係員が対応する必要がある内容については、AIさくらさんからの引き継ぎが行われ、スムーズな案内を実現します。これにより、業務の効率化だけでなく、利用者の快適な駅利用が図られます。
実証実験の今後の展望
この実証実験を通じて得られるデータを分析し、今後の案内精度と新たな活用方法の検討が進められます。駅業務のDX推進に貢献するほか、将来的にはさらなる駅への展開や新機能の追加も視野に入れています。これにより、AIさくらさんによる案内がよりスマートで快適な駅利用を実現します。
AIさくらさんの普及と企業理念
「AIさくらさん」は、自社の登録やチューニング作業なしで利用でき、企業や自治体のDX推進をサポートすることを目的としています。また、同社は「WebとAIの力で世の中を笑顔にする」という企業理念のもと、様々な業種でDXを支援しています。現在、AIさくらさんは多くの公共交通機関や商業施設で利用されており、今後のさらなる広がりが期待されています。