ソニーの「Studio」でAI開発が変わる!
ソニーセミコンダクタソリューションズ(SSS)は、エッジデバイスを利用したセンシングソリューション開発を革新する新サービス「Studio」を発表しました。このサービスは、AIカメラなどを用いたエッジAIの効率的な開発と導入を可能にし、2025年2月から日本での提供が開始され、将来的には他の地域にも展開される予定です。
エッジAI開発の課題
エッジAIを利用したソリューション開発においては、計算リソースに対する制限がしばしば課題となります。特に、カメラの演算力やメモリサイズの制約から、AIモデルを小型化し、ユースケースに合わせて細かく最適化する必要があります。その過程で多くの時間と工数がかかり、専門知識も必要となるため、開発が難しいと感じるクリエイターも少なくありません。
「Studio」の特長
「Studio」では、ユースケースに応じた開発テンプレートを提供することで、AIモデルの再学習、パラメータの最適化、評価までをスムーズに行うことができます。
主な機能
- - ドメイン適応テンプレート:これにより、多くの時間を要していたAIモデルの再学習が、最短1日で完了します。従来の手法で数週間かかっていた作業が、驚くべきスピードで実現できるのです。また、アノテーション作業も自動化され、工数削減に寄与しています。
- - 簡単な使用法:Studioでは、ユーザーはわずか2ステップでAIモデルを開発できます。まずは画像を追加し、その後評価結果を確認するというシンプルな流れです。AI開発に詳しくないユーザーでも安心して扱えるよう、評価結果の見方についても説明が付いています。
提供されるテンプレート
現時点で利用可能なテンプレートは、次の4つです:
1. トラックのナンバープレート認識
2. 駐停車している車両のナンバープレート認識
3. 属性付き人物検知
4. 属性付き人物視線推定
さらに、新たに提供されるObject Detector(任意物体検知)テンプレートでは、わずか50枚の画像から新たな物体検知が可能になります。これにより、商品入れ替えが頻繁なリテール業界でも迅速なAIモデル開発が支援されます。
今後の展望
SSSは「Studio」を通じて、高精度かつ効率的なエッジAI開発を目指し、センシングソリューションの最前線での実用化をさらに加速させる考えです。この新たなサービスが様々な業界でのAI利用を促進することでしょう。
興味のある方は、公式ウェブサイトから詳細をご覧いただけます。
こちらから。
注意事項
AITRIOSおよびそのロゴは、ソニーグループ(株)またはその関連会社の登録商標または商標です。