北九州で新たな未来型介護を実現するコンソーシアム設立！

北九州で新たな未来型介護を実現するコンソーシアムが設立！

2025年7月25日より本格的に活動を開始する「北九州超スマートケアコンソーシアム（KSCC）」が、介護人材不足や社会保障費の問題を解決し、持続可能な介護サービスの実現を目指して設立されました。株式会社善光総合研究所とHITOWAケアサービスが共同で立ち上げ、48の企業と団体が参加するこのコンソーシアムは、産官学の知見を活かし、先進的な技術を用いた新たな介護モデルの開発を目指しています。

未来型介護の定義とは？

「未来型介護」とは、デジタルトランスフォーメーション（DX）、人工知能（AI）、ロボティクスといった最新技術を組み合わせつつ、人間中心のアプローチで高品質な介護を提供する新しいスタイルです。KSCCに集まる企業は、オープンな環境で技術開発や実証実験を通じて、介護の質を向上させる取り組みを行います。また、海外人材の活用も推進し、国際的な視点で介護の未来を切り開いていきます。

地域との連携による展望

北九州市は、高齢化率が31.4%と政令市の中でも特に高く、先進的な介護制度の導入に向けた取り組みを推進しており、KSCCのアドバイザーとして参画しています。評議会の委員長には九州工業大学の柴田智広教授が就任し、医療福祉における次世代のアプローチをリードしていくことになります。

昨年、北九州市は介護現場の負担軽減を目指す「未来の介護大作戦」を発表し、HITOWAケアサービスによる未来型介護モデル施設の提案が採択されました。この施設は、2027年3月に開設予定で、実証フィールドとしてKSCCの研究にも寄与します。

三つの部会が展開する活動

KSCCでは、３つの部会が設立され、それぞれ異なる視点から介護業界の課題解決に向けた活動を行います。まず「スマートケアワーク」部会では介護現場でICTを活用できる人材を育成し、質の向上を図ります。「アドバンストケアメソッド」部会では、科学的根拠に基づく質の可視化を目指し、最適な介護手法を構築。また、「グローバルケアビジョン」部会は、日本式介護モデルの海外展開や産業化を検討しています。

おわりに

KSCCの取り組みは、介護への最新技術の導入と事業モデルの革新を融合させ、持続可能な「未来型介護」の実現を目指します。これまで以上に高齢化社会と向き合い、地域社会の課題を解決する先進例として、全国的にも注目されることが期待されます。介護業界全体の生産性向上を図り、持続可能な未来へ向けた挑戦が、北九州から始まります。