客観的に発語能力を評価する新アプリ『スピーチアセスメント』が登場
ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社が開発した発語評価アプリ「スピーチアセスメント」が、AppleのApp Storeから正式に承認を受け配信が開始されました。このアプリは、構音障害を抱える多くの患者に向けて、発語能力を客観的に評価するための新たなツールとして注目されています。
発語評価の新たなステップ
日本には、約29万人の構音障害に悩む人々が存在しています。これまで、発語明瞭度の評価は言語聴覚士の主観に依存しており、評価者間のばらつき、定量化の難しさ、そしてリハビリの期限や地域による訓練の不足といった課題が存在していました。しかし、「スピーチアセスメント」はこうした問題を解決するために開発されました。
アプリの具体的な機能
このアプリには、以下のような機能が搭載されています:
課題を音読するだけで、語単位およびモーラ単位での正答率を計測します。これにより、患者自身の成長過程を簡単に追跡することが可能です。
構音位置に応じた誤り傾向が一目で把握でき、視覚的に理解しやすくなっています。
患者、家族、医療者が同じデータを参照することができ、リハビリの方針を共有しやすくなります。
構音位置別や構音様式別の解析を通じて、リハビリ方針を具体化し、個々のニーズに合ったトレーニングが可能です。
構音障害の方の検査環境を評価する機能も搭載されています。リハビリや日常生活における発語能力の影響を分析し、自分に合った環境でのトレーニング方法を見つける手助けをします。
開発過程と共同研究
このアプリは、聴脳科学総合研究所が九州大学病院の耳鼻咽喉科と脳梗塞リハビリセンターとの連携によって開発されました。専門家による臨床データの分析や研究を通じて、実証された信頼性をもとにしています。
また、音声認識技術の活用は、臨床現場での改善だけでなく、教育や工学技術の観点からも効果的です。この協力体制により、アプリの信頼性が確保されています。
社会的意義と今後の展開
「スピーチアセスメント」は、患者が自身の改善を実感しやすくすることでリハビリのモチベーションを維持する手助けを行います。また、医療従事者にとっても評価作業の効率化が図られ、医療や介護の現場でより質の高いサービスを提供できます。
今後は在宅での発語訓練結果を医療者が確認できる機能の追加や、さらなる臨床検証を進め、活用の拡大を目指しています。
アプリ概要
- - 名称: スピーチアセスメント
- - 対応OS: iOS(iPad推奨)
- - 利用用途: 構音障害患者の発語明瞭度評価支援
- - 開発: ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳科学総合研究所
- - 共同研究: 九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科・脳梗塞リハビリセンター
お問い合わせ
ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社
代表取締役: 中石真一路
電話番号: 0120-033-553
メールアドレス:
[email protected]
このアプリは、これまでの発語評価に新しい視点をもたらし、多くの患者や医療従事者にとって重要なツールとなることでしょう。