レンタルのニッケン、売上高過去最高!DX・EX推進で成長戦略加速
株式会社レンタルのニッケンは、2023年度の連結決算を発表し、売上高が過去最高額となる1,276億円(前年度比105%)、当期純利益は56億円(同比139%)の増収増益を達成した。これは、建設投資の好調な推移や、同社が注力する建築・プラント分野の需要を確実に捉えた結果による。
同社は、2030年をゴールとする中長期事業計画「ニッケングリーンカンパニー構想」を掲げ、DX(デジタルトランスフォーメーション)とEX(環境トランスフォーメーション)を重要戦略として推進している。DX分野では、オンラインレンタルサービスの利便性向上により、登録ユーザー数を順調に伸ばした。EX分野では、バイオ燃料の実証実験やバッテリー駆動のレンタル機械導入など、顧客の脱炭素化への取り組みを支援している。
商品開発においても、建築現場の省人化・省力化に貢献する新商品「ディアナ」「アポロ」など、建築・鉄道分野を中心に新たな商品を開発し、顧客から好評を得ている。海外事業では、インドネシアBAP社の連結子会社化や海外駐在員の待遇改善など、将来の更なる成長に向けた体制強化に取り組んでいる。
2024年度は、建機レンタル業界全体ではほぼ前年並みと予想されるものの、物価高騰や中国景気の停滞など、不確実な要素も存在する。同社は、これらの課題に対応するため、市況への感度を高め、適時の経営判断を行う必要がある。
重点施策
同社は、2024年度も以下の重点施策に取り組むことで、更なる成長を目指していく。
DXの更なる推進: オンラインレンタルサービスの機能強化やRFID導入による業務効率化を進め、建機レンタル業界の構造改革を牽引する。
EXの推進: 顧客の脱炭素化ニーズに応えるソリューション開発を加速させ、環境・脱炭素分野を成長の柱とする。
商品開発: 顧客の省人化・省力化ニーズに対応した、新たな商品開発やソリューション提供を継続的に行う。
社員が元気な会社: ベースアップの実施や土日休みの推進など、社員のワークライフバランス向上に取り組むことで、人材育成とエンゲージメント向上を図る。
レンタルのニッケンは、DX・EX推進、商品開発、人材育成など、多岐にわたる取り組みを通じて、顧客満足度向上と持続的な成長を目指していく。同社の今後の展開に注目したい。