テラスカイとクラリベイトの新たな連携
株式会社テラスカイが、9月5日に英国ロンドン本社のClarivate Plc(クラリベイト)と日本初のインプリパートナー契約を結びました。この契約は、知的財産(IP)管理システム「IPfolio™」の日本での導入を推進するためのパートナーシップです。両社は、顧客がIPfolio™を活用して、知的財産のライフサイクルをスムーズに管理できるよう、導入支援を行うことを目的としています。
IPfolioとは
IPfolio™は、Salesforceプラットフォーム上で動作する統合型の知的財産管理システムです。このシステムは、特許や商標、デザインなどの知的財産を一元管理し、発明申請から研究、資産取得、ポートフォリオ管理に至るまで、IPの全ライフサイクルをカバーします。特に製造業を中心に多くの企業に採用され、IP管理の効率化と高度化を図るための非常に有効なツールとなっています。
取り組みの背景
2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードにより、企業は知財情報の公開が義務付けられています。競争優位を維持するためにも、企業は戦略的にシステムを活用しなければならず、適切なシステムが存在しない場合や複数のシステムに分散している場合、必要な情報をまとめるのに膨大な時間を要します。そのため、日本国内でも「知財DX」が進み、特に海外の大手企業で導入されているIPfolioの導入を検討する企業が増加しています。
テラスカイは、AppExchange製品やSalesforceの導入実績を基に、自社の知財管理に最適化されたシステム運用を支援することを目指しています。
両社のコメント
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社のIP事業本部バイスプレジデント、小島崇嗣氏は、「企業は知的財産を戦略的に活用し、ビジネス成長に結び付けることが求められる今、IPfolioはその全プロセスを効率化し、イノベーションを加速するための強力なソリューションです」と語ります。
一方、テラスカイの代表取締役CEOである佐藤秀哉氏は、「このパートナー契約は非常に喜ばしく、日本のグローバル企業にとってシステムを活用したIP管理は戦略上重要です。企業の知財DXを推進する上での支援ができることは光栄です」とコメントしています。
IPfolioの特徴
IPfolioは、発明者が簡単にアクセスできるポータルサイトを提供し、シームレスに特許年金管理サービスへ依頼できる機能を備えています。また、システム上では海外代理人への指示や請求処理が行えるほか、各国の法対応を最適化したフレキシブルなワークフローも実現しています。更に、知財ポートフォリオの可視化をDashboardで実現し、戦略的な意思決定をサポートします。
この新たなパートナーシップによって、テラスカイとクラリベイトは日本における知財DXを加速し、企業の成長を支えることを目指しています。今後の展開に期待がかかります。