神戸市が点火する救急医療の新時代
2026年4月27日、神戸市がTXP Medical株式会社の提供する救急医療情報システム「NSER mobile」を導入し、救急搬送の新たな時代が始まります。この取り組みは、救急隊と医療機関の連携を強化し、緊急時における迅速な対応を可能にするものです。関西地方での本格導入はこれが初めてのケースとなり、全国で11例目の記録ともなります。
背景:厳しさを増す救急医療体制
神戸市においては、ここ数年で救急出動件数が急増しており、2025年には過去最高の99,683件に達しました。この急増する出動に対応するため、より効率的な情報伝達と搬送受け入れの判断が必要とされています。このような背景から、NSER mobileを活用する新たな体制の構築が急務となっていました。
目的:救急出動件数の増加に対応
本事業の目的は、救急車に搭載されたタブレット端末からリアルタイムで患者情報を医療機関と共有し、最適な救急搬送を実現することです。これにより、地域の救急隊の機能を強化し、また救急活動の検証業務も効率化されることが期待されています。プロジェクトは、以下のような効果を提案しています。
1. 市民サービスの向上
- - 救急活動の時間短縮と早期搬送の実現
- - 医療機関での事前診断・処置の早急開始
- - 搬送が困難な事例の解消
2. 救急活動の検証の質向上
- - 医療従事者による効率的な救急活動の検証
- - データに基づいた救急活動の検証
3. 救急隊業務の効率化
- - 手書きの記録からデジタル化へ、報告書の業務効率化
- - デジタル化により搬送依頼を効率化
実施体制
本システムの運用は、神戸市内の救急隊35隊と51の医療機関が参加し、救命救急センターや救急告示病院なども協力します。救急隊と医療機関の連携を強化することで、地域全体の救急医療の質が向上することが見込まれています。
システム概要:NSER mobile
「NSER mobile」は、救急隊と病院との連携をアナログな電話や紙帳票からデジタル化することで、救急搬送の可視化と適正化を実現します。事案情報の入力から、患者の病歴やバイタルサイン、画像や動画を共有するまで、多様な機能が搭載されています。これにより、救急搬送から治療・検査までの一連のプロセスが効率化され、データに基づく政策立案が促進されます。
高い信頼性
TXP Medicalの「NSER mobile」は、クラウドセキュリティの国際標準を満たした高水準の情報セキュリティ管理体制の下で運用されています。さらに、日本DX大賞2025の地域DX部門大賞や、Tokyo Social Innovation Tech Award 2025の大賞など数々の賞を受賞しています。
企業背景
TXP Medicalは、「医療データで命を救う」というミッションを掲げ、現役の救急集中治療医によって設立されたスタートアップ企業です。既に全国の多くの病院で基幹システムを稼働させており、急性期医療分野でのデータ活用に先駆的な役割を果たしています。
神戸市によるこの新しい救急医療システムの導入は、多くの命を救う可能性を秘めた画期的な取り組みと言えます。今後の動きに注目が集まります。