AIを駆使した次世代音楽制作が始動、QuadlipsとThomas Goldがコラボ

AI技術が音楽制作を変える

今年、音楽業界において特筆すべき動きが見られます。AIを駆使して次世代の音楽制作に挑むダンス・ガールズグループ「Quadlips」と、世界的DJ/プロデューサー「Thomas Gold」がコラボレーションし、AI共同制作プラットフォーム「DAIM」から新曲を発表することを発表しました。この楽曲は2024年春にリリース予定で、音楽産業における大きな革新となることが期待されています。

DAIMとは？

「DAIM（ダイム）」はDiscoverFeed株式会社が開発した音楽制作のプラットフォームで、AIテクノロジーを用いて楽曲やミュージックビデオを制作します。このプロジェクトは、アジアを拠点に活動する「Quadlips」と、エレクトロニック・ミュージック界のレジェンドである「Thomas Gold」がタッグを組むものです。

AI技術の活用が進む中、従来の音楽制作では「大量生産的な音」の印象が強いものでした。しかし、DAIMによる新たな試みでは、プロフェッショナルアーティストの創造性と最先端のAI技術を融合させ、高品質な楽曲が短期間・低コストで制作されます。

このプロジェクトが目指すのは、AI技術を用いた音楽制作のプロセスそのものを革新し、音楽業界に新たな価値を提供することです。

ユーザー参加型の音楽制作

DAIMの一つの特徴は、一般のユーザーがプラットフォームに参加できる点です。ユーザーは完成した楽曲にアレンジを加えたり、自らの歌声を乗せたりすることができる「Create to Earn」経験を通じて、音楽制作の楽しさを実感できます。これにより、音楽を「聴くだけ」ではなく「つくる」楽しさを提供し、新しいクリエイターエコノミーを形成することが可能になります。

さらに、AIを使いこなすユーザーは「DAIM DRIVER」として認定され、将来的にはその育成プログラムや外部からの制作依頼を受ける新しいキャリアの道が開かれる予定です。この動きにより、高額な制作費が障壁となっていたアーティスト活動が、より透明で自由な形で進化していくことが期待されます。

楽曲発表の舞台

具体的なプロジェクトの描写は、10月24日から26日にオランダ・アムステルダムで開催される世界最大の音楽イベント、ADE（Amsterdam Dance Event）にて発表される予定です。この場でプロジェクト全体像が公開されるとともに、楽曲の一部が披露されることも予定されています。

QuadlipsとThomas Goldの紹介

Quadlipsは、AKB48グループの新たな試みとして2011年に設立されたJKT48から派生したグローバルユニットです。彼女たちは、アジア各都市に拠点を置きながら、ガールズグループの国際化に寄与しています。2024年にはタイからデビューを果たし、全世界にその名を広める予定です。

一方、Thomas Goldはドイツ出身のDJで、EDMシーンの先駆者として知られています。彼は数々のヒット曲をリリースし、世界中の主要な音楽フェスティバルやイベントに出演してきました。彼の手がける音楽は、ダンスミュージック界において多大な影響を与えています。

DAIMの未来

DAIMは、2025年に正式な運用を開始し、全てのアーティストやユーザーが自由に参加できるプラットフォームを目指しています。共同制作に関するコミュニティ「D-Factory」も設立される予定で、さまざまなクリエイターとのコラボレーションが進められます。また、AI技術の進化により、今後の音楽制作がどのように発展していくのか、その動向が非常に楽しみです。

DAIMプラットフォームへの参加や、今後の展開については公式ウェブサイトで情報が公開されています。音楽制作に新しい風を吹き込むこのプロジェクトに、ぜひ注目していきたいものです。