鹿児島の茶業が新たな展開を迎える
鹿児島の茶業界は今、注目すべき転機を迎えています。生産量が日本一を誇るかごしま茶を育む有限会社本坊製茶が、抹茶の原料である碾茶の加工場を新たに増設することが決まりました。この取り組みは、鹿児島市において立地協定が締結されたことで、ますます具体的なものとなっています。
立地協定式について
令和7年6月9日(月)、鹿児島市役所の応接室で行われた立地協定式には、有限会社本坊製茶の代表取締役である本坊敏高氏、鹿児島市の下鶴隆央市長、そして鹿児島県鹿児島地域振興局長の南靖子氏が出席しました。この式典では、今後の茶業における新たな展望が語られ、参加者たちはかごしま茶の国際的な展開に期待を寄せました。
有限会社本坊製茶の概要
本坊製茶は平成6年1月に設立され、鹿児島の豊かな自然と気候で育まれたお茶を栽培・製造してきました。特に、自社茶畑で育てられた茶葉は、JAかごしま茶業を通じて「かごしま茶」として流通しており、全国的にその名を知られています。
高まる抹茶ブームの中で、同社は茶の需要の変化に対応するため、碾茶の加工場を現在の工場に隣接して増設する方針です。この新たな施設が稼働すれば、国際市場への「MATCHA」としての供給が拡大し、アメリカや台湾、EU諸国など、国外への輸出も活性化する見込みです。
新たな加工場の概要
新設される碾茶加工場については、以下のような詳細が決まっています。
- - 所在地:鹿児島市上谷口町2609番1、2610番
- - 用地面積:1,880㎡(568.69坪)
- - 工場面積:785.25㎡(237坪)
- - 操業開始予定:令和8年4月
- - 従業員数:計画では従業員8人(うち新規雇用者数5人)
- - 事業内容:碾茶製造
地域への貢献と期待
この新たな取り組みは、鹿児島市の産業活性化に大きく寄与するものと考えられています。本坊製茶の努力は、地域における雇用を生み出し、また、地元の経済を支える重要な一端を担うことでしょう。市は製造業や情報通信業関連の企業を支援し、新たなビジネスチャンスを提供する姿勢を示しています。
まとめ
かごしま茶の発展は、国内外における需要の高まりに合わせて進化しています。抹茶を愛する全世界の人々に、より良い商品を届けるための本坊製茶の挑戦は、今後も注目が集まることでしょう。鹿児島の風土で育まれた茶葉がどのように世界を席巻していくのか、今後の展開に期待が高まります。