ジョンソンコントロールズが新型チラーYORK YK-HTを先行公開
2026年2月2日、米国のミルウォーキーに本社を置くジョンソンコントロールズ(NYSE:JCI)は、ラスベガスで開催されたAHR Expo 2026において、新たな冷却システム「YORK YK-HT二段エコノマイズド遠心式チラー」を発表しました。この新製品は、データセンターや製薬工場、医療施設など、多様な需要に応えるために設計されています。
高効率設計と環境への配慮
YORK YK-HTは、高リフトコンプレッサーを搭載し、従来の冷却塔に代わるドライクーラーを使用することで、水の消費をゼロにすることができる画期的な製品です。また、最大74°C(165°F)の高温までの冷却水運転に対応し、広範な温度範囲で運転が可能です。この能力により、ヒートポンプ運転や廃熱回収への応用も視野に入っています。
この新型チラーは、大規模データセンターにおけるドライクーラーの台数を最大60%まで削減できる可能性を秘めています。これにより、運転時の騒音を20 dBA低減し、設置や運用の効率を大幅に改善します。
スマートな省エネ技術
ジョンソンコントロールズのアプライド機器担当のバイスプレジデントであるアーロン・ルイスは、「YK-HTの登場により、水を多く使用する従来型の放熱方法からの移行が進むでしょう。コンパクトで高効率な設計は、ミッションクリティカルな施設においても安心して使用できるというメリットをもたらします」と述べています。
新型チラーは、冷水と温水を同時に供給できる機能もあり、ASHRAEの要件を上回る効率を実現しています。このため、多段カスケード構成や大がかりな機械室の再設計が不要になります。
設置コストや工期の削減
YK-HTの設計は、これまでのモデルに比べて故障箇所を50%減少させることができるため、設置面積も約30%縮小。これにより、既存の設備からの改修も容易になり、コストや工期、および労力の削減につながります。
さらに、低GWP冷媒であるR1234zeやR515Bを使用しており、環境にも配慮した設計となっています。また、一体型の潤滑システムや可変速ドライブ(VSD)をオプションで設定することで、高効率化も実現される予定です。
未来への期待
本製品は、米国ペンシルベニア州ニュー・フリーダムの開発・エンジニアリングセンターで実環境の厳しい条件下での試験を経て、優れた性能を持つことが確認されています。今後、世界市場でも展開される予定で、強固なサポートネットワークによってユーザーの運用を支援する体制が整っています。
ジョンソンコントロールズは、140年間にわたるイノベーションの歴史を背景に、持続可能でスマートなビルソリューションの提供を通じて、未来の社会にも貢献していく意向を示しています。今後の動向から目が離せません。