カケハシ、電子薬歴「Musubi」を活用した服薬指導の評価指標を国内初発表!
株式会社カケハシが開発した薬局向け電子薬歴システム「Musubi」を活用した服薬指導の品質評価に関する研究成果が、一般社団法人日本くすりと糖尿病学会の学会誌「くすりと糖尿病(JAPANESE JOURNAL OF PHARMACEUTICAL AND DIABETES)」に掲載されました。
この研究は、千葉科学大学との共同研究として、全国約22万人の糖尿病患者への服薬指導情報をもとに行われました。Musubiを通じて蓄積された膨大なデータを解析することで、薬局における服薬指導の品質評価指標と、その算出プロセスを明らかにしました。電子薬歴を医療の質評価に活用した国内初の事例として、大きな注目を集めています。
背景と目的
近年、薬局は対物的な業務から対人業務へのシフトが求められています。厚生労働省は、薬剤師の専門性を活かした質の高い服薬指導を推進するため、さまざまな政策を打ち出しています。
このような状況の中で、カケハシは薬局における対人業務の品質を客観的に評価できる指標の必要性を認識し、研究に着手しました。
研究内容
本研究では、医療現場で広く活用されている「クオリティ・インディケーター(QI)」に着目しました。QIとは、特定の医療行為について、一定のガイドラインに沿って行われた処置の割合をスコア化した指標です。医療機関や個人ごとの診療実態を可視化し、医療の質向上に役立てられています。
しかし、薬局では店舗ごとの多岐にわたる服薬指導情報の抽出が困難で、QIの開発は進んでいませんでした。そこで、カケハシはMusubiを活用し、QIを算出するためのプロセスを開発しました。
研究成果
全国3,345店舗の薬局における、のべ223,567人の糖尿病患者への服薬指導情報に基づき、血糖降下薬の服薬指導に関するQIの算出プロセスを検討し、評価しました。
その結果、MusubiからQIを算出するためのロジックを確立し、糖尿病患者への服薬指導状況を客観的に評価できることが示されました。
今後の展望
カケハシは、今後も医療現場における課題解決に貢献する研究活動を積極的に推進していくとしています。Musubiを活用し、医療従事者と患者双方にとってより良い医療体験を提供できるよう、システムの改善と機能の開発を進めていく予定です。
電子薬歴「Musubi」について
「Musubi」は、薬局・薬剤師と患者双方にとって、より良い薬局体験を実現するための次世代型の業務支援サービスです。
タブレット端末を用いて、患者さんと一緒に服薬指導を行い、その場で画面タッチで薬歴を自動作成します。さらに、患者の健康状態や生活習慣に合わせたアドバイスを提示することで、従来の電子薬歴にはない付加価値を提供します。
株式会社カケハシについて
カケハシは、「日本の医療体験を、しなやかに。」というミッションのもと、医療現場の課題解決に貢献するサービスを提供しています。最新のテクノロジーを活用し、医療従事者と患者双方にとってより良い医療体験を提供することで、日本の医療の未来を切り拓いていきます。