守谷史男の個展
2025-07-13 16:18:18

守谷史男の個展「Shangri-La」で理想郷の探求に迫る

守谷史男の個展「Shangri-La」に迫る



展覧会概要


守谷史男の個展「Shangri-La ー理想郷を求めてー」が、2025年7月15日から8月30日まで、ICHION CONTEMPORARYで開催されます。この展覧会では、守谷による作品を通じて、彼が生涯をかけて追求してきた「理想郷」の概念に迫ります。展覧会は、観る者に深い問いを投げかけ、心の中に潜む理想の輪郭が浮かび上がることを目指しています。

理想郷「シャングリラ」


「シャングリラ」とは、遥か彼方の山奥に隠れた、心の奥底にだけ存在し続ける理想的な場所を指します。ジェームズ・ヒルトンの小説『失われた地平線』に描かれたこの地は、静寂と調和に包まれ、到達することができない幻想の地として語り継がれてきました。守谷は、半世紀にわたり、誰も見たことのない「心の中の理想郷」に向かって歩み続けています。

作品の変遷と抽象表現への道


1960年代、守谷は「人体」をテーマにした作品を制作し、有機形状と無機構造物の対比を探求しました。スプレー技法を用い、この両者の葛藤を描いた作品を通じて存在の緊張感や動静の対立を表現しました。しかし、1975年に渡米して以降、彼の視点は変化を遂げ、絵画の基本要素である「線」、「面」、「色面」が中心になり、抽象表現へと発展しました。

80年代以降は、スクラッチ技法によって絵具の重層を削り出しながら、時間や記憶の痕跡を描く《作品》や《跡》シリーズを生み出し、秩序と少しのズレが生み出す静かなリズムを持つ《列》、古代の霊廟の建築的記憶を反映した《廟》シリーズが展開されていきました。彼の作品は「物質と行為」「記憶と時間」「構築と痕跡」が交差し、理想郷への終わりなき旅の一部と捉えられています。

作品が問うもの


彼の作品に込められたのは、形のない理想の存在です。それを通じて、私たちは問いを深め、想像を広げることとなります。展覧会では、具象から抽象に至る主要な作品を通して、守谷が追い求めた「Shangri-La」の輪郭を辿ることができます。観る者の心に隠された理想郷の姿が、守谷の作品の前でじわじわと現れることを願っています。

作家のプロフィール


守谷史男は1938年に愛媛県で生まれ、行動美術協会の会員であり、元大阪芸術大学の教授です。また、現代美術グループ「Ge」の主要メンバーとして関西の前衛美術や美術教育に大きく貢献しました。1960年代から70年代には人間の姿を主題に、有機物と無機物の対比を探求し、やがて抽象表現への道へと進みました。90年代以降には、空間を構築することに重きを置いた作品も発表し、彼の独自の地平を切り拓いてきました。

現在もなお、彼の作品は国内外で展覧会が行われ、戦後の日本美術の重要な証言としてその価値を高め続けています。

ICHION CONTEMPORARYの使命


ICHION CONTEMPORARYは、大阪を拠点にアジアと世界をつなぐ文化交流の中心地を目指し、特に関西の前衛芸術に注目しています。地域のアーティストたちの創造性を引き出すだけでなく、国際的なアート交流の架け橋としても機能しています。また、未来を担う若手アーティストが活躍できる環境を整えることで、次世代への文化的な遺産を築いていくことに注力しています。

本展覧会は、守谷史男の探求がもたらす感動的な力を届ける機会です。新たな文化の波を生み出す可能性と共に、彼の個展「Shangri-La」への参加を心よりお待ちしております。


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会社情報

会社名
アート流通サポート合同会社
住所
大阪府大阪市北区野崎町9番10号5F
電話番号
06-6949-8470

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