カゴメと共立女子大学の新たな取り組み
カゴメ株式会社が共立女子大学・共立女子短期大学と手を組み、食品ロス削減に貢献する革新的なプロジェクトを展開しています。このプロジェクトは、2024年に締結された連携協定に基づき、学生たちが規格外品のトマトを活用してジュースの商品化に向けたマーケティング戦略を策定することを目指しています。
プロジェクトの背景
この産学連携プロジェクトは「もっと知ってもっと削減、トマトの有効活用プロジェクト」として位置づけられています。カゴメのいわき小名浜菜園で生じる規格外品のトマトを活用し、食品ロス問題に対する意識を高めることが狙いです。今年度、ビジネス学部の12名の学生が参加し、2025年の最終発表に向けて戦略を練ってきました。
学生たちの実践
学生たちは昨年の秋にいわき小名浜菜園を訪れ、規格外トマトの実情を直接見学しました。これにより、彼らの食品ロスへの関心は大いに高まりました。学生たちは、特に同世代の女性に向けた「フラガールトマトジュース」の浸透戦略を重点的に検討しました。最終的には三つの独自のマーケティング戦略が提案され、カゴメといわき小名浜菜園の関係者から評価を受けました。
提案されたマーケティング戦略
1.
グループAの提案: 温泉施設にジュースディスペンサーを設置し、フラガールトマトジュースの消費を促進する企画です。健康志向とサステナブルな消費を両立させる狙いがあります。
2.
グループBの提案: 学生を対象にした朝食向けの飲料として、手に取りやすい価格でフラガールトマトジュースを提供します。この商品は「買うことが応援になる」というメッセージを前面に展開し、商品のストーリーを強調しています。
3.
グループCの提案: 若年層のアルコール離れを受け、新たにお通しとしてトマトジュースを提供し、美容効果をアピールしながら規格外トマトを消費する新たな提案を行いました。
学生の感想
プロジェクトに参加した学生たちは、マーケティングや経営学の知識を生かして食品ロス削減に向けた戦略を考える貴重な体験をしました。規格外トマトの現状を実地見学し、社会課題を自分の問題として捉える大切さを学びました。「この経験を通じて、社会に貢献する姿勢を忘れずに生きたい」と語る学生もいました。
プロジェクトの意義
カゴメにとって、食品ロスの削減は重要な課題であり、この取り組みは持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。学生たちの斬新な視点や情熱を受け入れ、今後の事業に生かしていくことで、一層の食品ロス削減を目指していくことが期待されます。このプロジェクトは、教育とビジネスが結びつく素晴らしい例であり、未来を担う若者たちの活躍に期待が寄せられています。
発表会概要
- - 開催日: 2025年7月15日(水)
- - 開催場所: 共立女子大学 神田一ツ橋キャンパス
- - 参加した学生数: ビジネス学部4年生 12名
このプロジェクトを通じて、食品ロス削減の意識が広がり、多くの人々がこの課題を自分のものとして捉えるきっかけになることを願っています。