新世代エッジAI技術
2025-05-19 10:42:40

新世代エッジAISoC『Di1』がもたらす革新技術とは

DMPが発表した新たな次世代エッジAI SoC「Di1」



株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)が次世代エッジAI向けのSystem-on-Chip(SoC)「Di1」を発表しました。この製品は、先進的なAI推論技術と高精度のリアルタイム3D測距エンジンを統合しており、特にコンシューマーエレクトロニクス分野やロボティクス、セキュリティなど多岐にわたるアプリケーションでの利用が期待されています。

革新的な技術の統合


Di1は、DMPの独自アルゴリズムを駆使した高性能AI推論エンジンと、台湾のiCatch Technology社の高性能イメージシグナルプロセッサ(ISP)を搭載し、多様な用途に対応するデバイスを実現します。これにより、難易度の高いエッジAIユースケースに対してもコストや消費電力を劇的に削減することができ、特にドローンや監視カメラなどの市場ニーズに応えます。

また、Di1は世界初のFP4(4ビット精度の超軽量推論モデル)を実装しており、これにより高効率なAIモデルの実行が可能です。近年、AI技術の進化が目覚ましく、特にNVIDIA社製のGPUを用いたクラウドAIモデル学習が進む中、エッジAIでもその利点を最大限に生かすことが求められています。

DMPのパーパス


DMPは、「Making the Image Intelligent」という理念のもと、AI技術の進化とともにエッジAI市場の課題を解決するため、Di1を開発しました。推論速度、消費電力、コストの面での制約を打破することを目指しています。このSoCは、最大8チャンネル入力、豊富なI/Oインターフェースを備えているため、柔軟なシステム構成を実現し、多様な製品開発が可能になります。

主な機能と技術


  • - AI NPU (ViT/FP4対応): 最新のAIモデルに対応し、高効率な推論を実現。
  • - リアルタイム3D測距ハードウエア: ドローンやロボティクスでの高度な視覚認識に貢献。
  • - 4K HDR対応ISP: 高品質な映像処理を実現し、セキュリティカメラなどに最適。

これまで他のSoCで対応されていた高機能ブロックを、1チップでまとめることに成功し、これが中小型デバイスのコスト削減につながります。

ターゲットアプリケーション


主に以下の分野において、Di1は大きな可能性を秘めています:
  • - セキュリティカメラ: AIによる異常検知で防犯性能を向上。
  • - 車載機器 (ADAS/DMS): 事故リスクを減少させる先進的な機能搭載。
  • - 高性能ドローン: 360度のマッピングとAI認識が可能で、安全な運用をサポート。
  • - ロボティクス: 自律移動支援に貢献します。

DMPとiCatchの戦略的パートナーシップによって実現したDi1プラットフォームは、顧客に様々な価値を提供することが期待されています。販売は2026年3月から始まる予定であり、2025年の「Computex Taipei」で初公開されることが決まっています。

総括


DMPのDi1は、確固たる技術的先進性を持ち、エッジAI市場に革命をもたらす可能性を秘めています。DMPの社長、山本達夫氏も「Di1はゲームチェンジャーである」とコメントしています。今後のエッジAI技術の進展に注目が集まる中、DMPは世界のインテリジェント・エッジ市場をリードする企業としての役割を果たしていくことでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル
住所
東京都中野区中野四丁目10番2号中野セントラルパークサウス16階
電話番号
03-6454-0450

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